米国公認会計士(USCPA)の資格と仕事内容
新制度に対応、受験手続きから試験科目の攻略法までわかりやすく解説。
第1部 米国公認会計士になろう!(米国公認会計士とは/試験制度の概要/ライセンスの取得と継続教育/受験の心得)/第2部 米国公認会計士試験の攻略法(監査および証明/財務会計と報告/法規/ビジネス環境及び諸概念)/第3部 米国公認会計士になったら(合格体験記/資格取得後の働き方/米国公認会計士のソサイエティー/CPA関連資格)
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人気と使い勝手とのギャップの大きさが典型的な米国系資格
試験概要
受験資格
試験は米国各州ごとに行われるため、州によって異なる。
様々な条件により、日本人が受験可能な州は限られる。大学で会計学など一定の単位数以上を修得して卒業して求める州がほとんど。
試験日
5月、11月
試験科目
財務会計、税法・管理会計・公会計、ビジネスロー、監査の4科目
試験傾向
難問奇問は少なく、コツコツ努力で克服可能
合格率
米国全体の統計もないため評際は不明。
日本人の合格率は20〜30%前後との説あり。
合格基準
各科目と75点以下で合格
米国公認会計士の資格を取得するには
受験会場は米国内。
一度に全科目に合格しなくても、一定期間内で4科目に合格すればよい。2回の受験でのクリアが目標か。
全体の得点の80%を占める選択問題でしっかり点を稼ぐのがポイント。
英語力は高校卒業程度+専門用語の慣れで十分。読み書きのみで英会話は不要。数学的部分は理屈さえわかれば、あとは電卓での単純計算。
1000時間の勉強が目安とよくいわれるが、本人の素養にもよる。もっと短縮可能と考えてよい。
初学者は予備校利用も有効だが、ある程度の専門知識がある人からは「自分で勉強する方が早い」との声も。独学用テキストが多数出ている。
予備校を利用した場合、受験のための渡航費などもろもろ含め100万円程度の費用が必要になる。
独学なら安あがりだか、皆料や情報の収集、受験にあたっての諸手続きなどを予備校に肩代わりしてもらうことができず、意外と面倒だ。
米国公認会計士の仕事内容
ほんの10年ほど前まで、日本国内での米国公認会計士(USCPA)はウルトラマイナー資格だった。
ところが90年代後半から、ブームといっていいほどの脚光を浴びている。
こうした人気急上昇資格には、たいていイメージと現実のギャップがある。
冷静に検討してみよう。
この資格の人気の背景には、言うまでもなく、ビジネスのグローバル化(アメリカンスタンダード化)がある。
国境を越えた企業活動が盛んになるにつれ、世界経済の中心である米国の会計制度、税法、商法などの知識を持つ人材ニーズが高まってきたというわけ。
だが、USCPAはあくまで米国における公認会計士制度の中に位置づけられたもの。
日本の公認会計士(JCPA)資格とは使い勝手が違う。
USCPAのほうが国際的でも、JCPAより格上なわけではない。
両資格のもっとも大きな違いは、日本国内で働く場合、USCPAでは監査業務ができないという点である。
公認会計士の存在意義とも言える権限がないことは、致命的な難点だ。
また、JCPAは簡単な登録手続きだけで税理士資格を取得できるが、USCPAではそれもムリ。
税務の専門家として独立開業することもできない。
以上の二点については、正面から見据えたうえで臨まれたい。
一般的に米国の資格制度は、「取得は容易だが、本当の競争はその後」という考え方に基づいている。
USCPAもまさにそうで、取得してしまえば「とりあえずそれで食える」サムライ業的な資格というより、めざす職業人生のスタートラインに立つ「基本能力検定」のようなものである。
むろん、しっかりした意志と計画力があれば、取得を契機に大きくキャリアチェンジをすることも不可能ではない。
が、通常はそれまでの職務経験にプラスすることで評価され、生きてくる「付加価値的な資格」なのである。
したがって、仕事の内容も、それまでの職務経験や就職先の業務内容によって異なってくる。
日本国内では、「資格取得=こんな仕事ができるようになる」という形は決まっていない。
USCPAの取得の難易度は、JCPAや日本の税理士資格に比べ、はるかに簡単だ。
これも人気急上昇の大きなポイントだろうが、そのぶんの使い勝手の悪さは確実にある。-----
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