司法書士の資格と仕事内容
第1部 7カ月合格体験記(プロフィール―この本を書いた私って?/勉強開始以前(2度の挫折~新たな受験の決意)―諸事投げ出し症患者の告白/インプット(知識習得)期(12月~1月)―7カ月の闘いのはじまり ほか)/第2部 司法書士試験合格の技術(司法書士試験とは?/司法書士試験合格スケジュール/司法書士試験勉強の技術 ほか)/第3部 受験アドバイス・解法テクニツク・受験ツール(直前期・本試験当日の戦略/教材・講座・予備校ガイド)
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銀行や不動産屋の「下請け」として細かく働く法律関係資格
試験概要
受験資格
制限なし
試験日
筆記 → 7月
口述 → 10月
試験科目
筆記1次 → 民法、商法、刑法
筆記2次 → 不動産登記、商業登記および供託に関する法令、民事訴訟、民事執行および民事保全に関する法令
試験傾向
広範囲の法令を正確に理解、暗記
合格率
筆記1次 → 2次 → 口述と、順に足切りされていく。最終的な合格率は2%台。
司法書士の資格の難易度は?
合格率か非常に低いが、受験資格がないこともあって、記念受験組が意外に多い。
試験にそこそこ強いタイプが辛抱強く勉強すれば受かる。
ちなみに、合格者には中大卒がとても多い。次いで日大や明大卒など。旧帝大や早慶卒はあまりいない。
予備校に通う必要あり。「15ヶ月講座」といった短期コースもあるが、それで受かるのは例外的。
2年間は勉強に専念し、2回目の受験で合格すれば成功だ。ダメなら3回目合格を目指す。
それでもダメだと緊張感が続かず、長期化、あるいはリタイアしがちだ。
受験者は大学生から試験浪人生、脱サラ士省三の会社員やOLといろいろ。年1回の一発試験なので、働きながらは大変である。
筆記試験は択一式問題が大半。
二次の一部に登記申請書の作成問題がある。口述は単なる人間考査なので、まず落ちない。
「行き掛けの駄賃で」宅建や行政書士などの資格を取る人も多い。
行政書士などの視覚をとる人も多い
司法書士の仕事
難関資格なのにイメージ薄な司法書士。一番の原因は、その仕事の大半が稀にしか一般人に用がないためだろう。
資格予備校のパンフには必ず「街の法律家」ってあるけど……?たしかに彼らは、お高い(料金も態度も)弁護士よりも庶民に身近な法律家になりうる有資格者たちだ。
だが、現状では「法律家」より「代書屋」というに近い登記業務が仕事のメインになっている。
登記業務には、不動産分野と商業分野がある。不動産登記とは、自分の土地や建物などが自分のものであるということを書類で証明する手続きのこと。
商業登記とは、有限会社や株式会社などを設立するのに必要な書類手続きのこと。
ひとによって比重は違うが、司法書士業務全体のおよそ6〜8割がたを前者が、2〜3割がたを後者が占めている。
司法書士はほかにもさまざまな法律手続きと書類作成を独占業務としているが、主軸がそうなので、一般庶民との接点はマイホームの売買のときぐらいにしかない。
加えて、そうした一般庶民が登記の代理を直接依頼してくることは少ない。
たいていは住宅ローンを組んだ先の銀行や、マイホーム売買の問に立つ不動産業者が、仲介役になっている。
この話を司法書士側からみると、彼らの直接的な「お客さん」は銀行や不動産業者だといえる。
あるいは、登記事務の必要が生じた自分の顧問契約客を紹介してくれる税理士や弁護士などだ。
悪くいえば司法書士業は、そうした「情報を持てる立場」の下請け業ともいえるのだが、これは仕方がない。
地域コネクションの薄い若手先生などにとっては、地元の銀行の営業マンや税理士事務所などへ営業をかけることも、重要な仕事のひとつだ。
「街の法律家」の実感はあるか?
登記手続や書類作り自体は、さほど難しいものではないという。
1件あたりの報酬はだいたい規定で決まっており、平均して2〜3万円。
それらをすばやく正確に、かつ大量にこなしていく。
仕事が増えていけば、司法書士ひとりにつき5人までの「補助者」をつけることが認められている。
ただ、その作業の向こうには個人の大金や会社の存命がかかっている。
小さなミスも許されない。「コトの重要性がわかってくるはどに」神経を使う仕事ではある。
登記業務以外には裁判事務がある。
これは「街の法律家」を名乗るに値する仕事。
弁護士が「金にならないから」引き受けたがらないアパート家賃の揉め事、遺産分割のいざこざ、小額の金の貸し借りトラブルなどの相談にのり、必要な法律書類を作る仕事だ。
最近はクレジット&サラ金がらみの自己破産案件が増えている。
新しく訴訟代理権も有するようになったから、司法書士自身がその気になれば、「小さな法律家」になれる。
また、司法書士の多くは
「仕事は仕事。面白いとかではないですよ」
と自嘲するが、株式会社の設立登記業務はやりがいがある。
一から戦略をねって申請書を一発で通すという醍醐味が味わえる。
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