スクールカウンセラー制度が臨床心理士の収入源に
これから臨床心理士になるには指定大学院を出なければならない。
だからまず、大学院入試が第一の難関。
その後もハードな勉強、実習が続く。
なんとか「現場」にもぐりこみ、実務経験を1〜2年積んでから、ようやく受験資格が与えられる(2種大学院修了の場合)。
資格を取得しても、多くは非常勤という形でしか職を得られない。
常勤の公募があるのは公務員の心理職ぐらいで、それもかなり少ない。
他はたいてい口コミ頼りの就職活動になる。
病院などの医療関係、カウンセリングセンター、福祉関係施設、教育関係機関などの、空席に座らせてもらうことになる。
これといった就職の常道がないということは、「活躍の場はいろいろ」とも言い換えられるのだが、現実的にはキツキツの職探しになろう。
待遇も非常勤に高給を払うところはない。
駆け出しからしばらくは、自分ひとりが食べていければ御の字だ。
40代、50代になっても非常勤の掛け持ち状態という心理士もいる。
職の口との出会いには運の要素もあるようだ。
就職先で比較的人数が集まっているのは病院関係である。
ここでは医師の指示のもとに心理テストやカウンセリングを行う。
どの程度の臨床経験を積めるかは、病院と医師の考え方ひとつだ。
その出会い方でも運の比重が高いようだが、将来、カウンセラーとして独立したいならば、修業の場としての病院勤務は有効だという。
民間カウンセリングセンターで、業界の有力者の師弟となる方法も可。
ただ、独立して成功できる心理士はごくごく一部なので、将来プランにあまり神経質になることは無意味かもしれない。
そんな厳しい労働環境のなかで、臨床心理士の収入源として注目されている新制度もある。
1995年から文部省(当時)が試験的に始めている小・中・高へのスクールカウンセラー派遣制度だ。
いじめや登校拒否などの問題に対し、学校外からこころの専門家を導入して解決をはかろうという試み。
このカウンセラーの人材として期待されているのが臨床心理士なのだ。
報酬額はたいしたことなく、雇用契約も非常勤だが、同制度は学校現場でも教師・生徒ともから歓迎される方向にある。
文部科学省も全公立学校への配備を検討していると言われている。
これが現実のものとなれば、臨床心理士の大きな副収入源となる。
特に収入面でハンディが大きかった地方の開業心理士たちには、またとない朗報になるだろうと思われる。
臨床心理士の「人種」については、「変わり者がいっぱい」とだけ言っておこう。
精神科医だってそうだし、ましてやこの「食えない」資格に一生を捧げようという人たちなのだから、意外でもなんでもない。
臨床心理士に興味があるなら、精神科医もおすすめ!
医療関係、たとえば精神科や心療内科に勤める臨床心理士は、あくまで医師の指示管理のもとで補助的に検査や療法を行う立場にある。
薬物を用いた治療ができるのも医師のみだ。
これだけ取得するのも取得してからも大変な資格を取るよりも、いっそのこと医師資格を目指したほうが近道かもしれない。
じっくりとカウンセリングをやりたいのなら、収入は二の次の精神科医として開業すればいい。
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