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税理士
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毎年、税務職員OBの参入で高齢化が止まらない業界体質。
独立・開業には暖簾分け制度があり、開業までの苦労が多い。
税理士の仕事
税務官公署に対する税法や行政不服審査法の規定に基づく申告、申請、請求、不服申し立てなど税務調査や処分に対する主張について代理、代行する税務代理、
税務官公署に提出する申告書や申請書等の書類を作成する税務書類の作成等の独占業務を行うとともに、コンサルティング業務である税務相談や会計業務、
租税に関する訴訟の補佐人等の付随業務が主な仕事である。
試験の概要
試験科目は、11科目あるが、会計科目の簿記論、財務諸表論は必須となっていて、必ず取らなければならない。
また、所得税法か法人税法は、いずれか1科目の選択必須科目となっているが、その他の科目は一定の制約はあるが比較的自由に選択できる。
以上の条件で、5科目合格した時点で官報合格者として晴れて税理士試験合格者となることができる。
受験資格は、(1)学識によるもの、(2)資格によるもの、(3)職歴によるもの、(4)認定によるものとある。
(1)の学識によるものは、大学、短大、一定の専門学校卒業者等を指す。
(2)の資格によるものは、日商簿記1級または全経簿記検定上級の合格者を指す。
(3)の職歴によるものとは、3年以上の実務経験者等を指す。
(4)は、税52理士審査会より受験資格に関して個別認定を受けた者である。
税理士試験の特徴は、受験期間の制限といったものは特になく、毎年1科目ずつでも取得していけば、比較的長い年月をかけても取得可能なことである。
科目ごとの受験者の合計は年間5万人を超え、名実ともにメジャーな資格の一つである。
科目ごとの合格率は、毎年約10〜15%前後で推移している。
科目ごとの合格最低ラインは60%であるが、いずれの科目も上位10%以内に入ればほぼ合格圏内という事実上の競争試験である。
勤労社会人向けの努力型資格の典型であるが、取得までに要する勉強時間は、最低でも2000時間から2500時間といわれている。
取得に要する費用は通学コースで、毎年1科目ずつ取得していった場合でも年間20万円、5年で最低でも100万円はかかる。
資格取得までの期間は最短でも2〜3年、平均では5〜7年程度であり、中には10年計画で取得する人もいる。
取得までは、かなり長い期間を要する資格である。
税理士の仕事の特徴
税理士登録者は、平成15年6月30日現在で、6万6610人となっている。
また、その約8割が、開業税理士である。
公認会計士が資格を取得するとすぐに監査法人に就職するのがほとんどであるケースを考えると、税理士は、独立・開業型の資格と言えなくもない。
税理士事務所の収入は、平均で3000万円を超える。
しかし、これはあくまで、事務所としての収入であり、税理士本人のみの所得とイコールではない。
税理士本人の給料以外にも事務員の給料、事務所の経費等も当然含まれている。
定年がないため、税理士の平均年齢はかなり高く、50歳以上の税理士が全体の70%以上を占めている。
定年がないということは、一方では、税理士業54界において、世代交代がいつまでも進まない、若手税理士が育たないということをも示唆している。
独立から開業まで
税理士は、資格を取得するまで平均5〜7年と時間がかかる上、実務経験を2年以上積んで税理士資格を取得してからも、独立・開業までにさらにある一定期間、会計事務所や税理士事務所で実務経験を積むのが一般的である。
親や親戚が税理士で事務所を開いているなどの特別な事情を除けば、資格を取ったからといってすぐ独立・開業できるわけではない。
一般的な独立・開業の方法は資格を取ってから、あるいは取る前から税務会計事務所に就職し、
一定の期間、税務の実務を習いながら事務所の先生から許しを得て顧客を分けてもらうという「暖簾分け」のスタイルである。
顧客の大部分である中小企業のクライアントは、よほどのことがないかぎり長く取引のある税理士を途中で代えるようなことはしない。
税理士業界にはこのような古い暖簾分け制度が依然として今も強く残っている。
逆に言うと、税理士事務所を開いたからといっていきなり新規の顧客を開拓するのは難しいということである。
税理士事務所同士、互いに領域を侵さないという不文律の下で、事務所同士で共存共栄体制ができあがっているので、現実的には新規参入はなかなか困難である。
また、税法が毎年改正されるために税理士は常に勉強を怠れない。
独立・開業しても自己研接をしなければならないのは他の士業も同じだが、税理士の場合も例外ではない。
さらに、公認会計士も3次試験合格者は登録さえすれば、いつでも税理士の業務に就くことができる。
実際、地方では会計士の資格を持っていても大企業がなく仕事がないので、税理士をメインの業務に据えている人も多い。
このように、税理士業界は常に外部から脅かされる危険性があるので、互いに自分の身を守るために保守的にならざるをえない体質を持つ。
一国一城の主を夢見てこの世界に入ったものの、独立する前も独立してからもこの世界はなかなか苦労が多いようである。
税理士の将来性
バブル崩壊以降、中小企業の廃業率は開業率を上回り、税理士の業務は縮小傾向にあり、仕事もひところに比べ減りつつある。
最近は帳簿等も簡単な会計ソフトが出回り、税理士の出番をさらに減らしている。
また、税理士事務所同士は共存共栄関係にあるので、なかなか新規顧客が開拓しにくいのがこの業界の特徴である。
現在登録されている税理士の約半数は、税務職員OBといわれている。
国税局や税務署等を定年退職して第二の人生として新たに税理士事務所を開く人たちである。
60歳の新人税理士が毎年多数入会し、税理士業界全体としては一向に世代交代が進んでいない。
税理士は、その有資格者の多さからも10年ほど前から飽和状態といわれて続けているがその将来性はどうか。
税理士の報酬も報酬の自由化により、顧問料、決算時の税務申告等の報酬は、単価にしてバブル期を全盛とするとその6割程度に減っているといわれている。
このような中、明るい話題がないわけではない。
22年ぶりに税理士法が改正され、平成14年4月から新税理士法が施行された。
これによって、税理士法人創設制度が導入され、特別法人として税理士事務所の法人化が認められた。
会社組織として税理士業務が行えるようになったことはメリットの一つである。
税理士の活躍のフィールドが広がるかどうかは一概に言えないが悪い話ではない。
また今後、公益法人が原則課税となるなど税理士の仕事の領域が広がる可能性がある。
新興の税理士のなかには、コンサルタント業務やファイナンシャル・プランナー、社会保険労務士等の分野に進出しようと目論んでいる人も多い。
税務申告だけでなく、税務を軸としたコンサルタント業務や資産アドバイザーの分野や雇用保険や年金関係等の新たな領域に進出しようとしている。
税理士として地域で生きていくには、固定のクライアントを逃さないことが必須なので、コンサルティング業務や他の関連ある分野に進出することは当然のことである。
このように他の領域に進出するのは何も税理士に限ったことでなく、どのような資格の領域でもボーダーレス化が進行しているのは時代の流れである。
税理士は、前述したように、その8割が独立・開業税理士である。
一部企業等に勤める人もいるが、将来の独立・開業を目指しつつ、税理士事務所に勤務する人が圧倒的に多い。
しかし、公認会計士のように突然、企業からヘッドハンティングされるような華やかな世界とは無縁のようである。
バラ色の夢を抱いて資格を取得したが、現実は独立するまでは実務を覚えるために、比較的低賃金で会計事務所等で勤務する下積み期間があるといわれる。
資格を志してから独立・開業して生活が軌道に乗るためには、最低でも10年程度の期間が必要といわれる。
そのためには能力だけでなく、忍耐力も要求される。
もし、今あなたが会社勤めをしているのならば、会社の実務に生かすために税理士の科目を勉強し余力があればその次の科目を狙う。
20年計画で税理士を目指すという手もある。
定年間際に税理士資格を取得できれば、ちょうど税務署OBと同じ時期に開業できる。
人生80年時代を迎えた現代、第二の人生を税理士としてスタートするのも悪くない。
働く気さえあれば生涯現役でいられるのが税理士のメリットである。
税理士になるは
なる前も、なってからも何かと苦労の多い税理士であるが、では、なるべく苦労をしないで税理士になる方法はないものだろうか。
税理士にも、税理士試験を受けないで労せずして資格を取得できる制度がある。
さまざまな制約はあるが、国税税務職員や地方税務職員は、連続して23〜28年勤続すると無試験で税理士資格を得ることができる(科目免除という場合もある)。
長年培った実務能力を実社会に生かすという意味では良い制度であるが、OBとして行政官庁等にコネクションがあるので独立・開業しても最初からうまくいく可能性が高い。
かつて、2つの修士学位取得による無試験ルート、いわゆる「ダブルマスター」という制度があった。
会計系の大学院の修士課程を終了した者は、簿記論と財務諸表論を、また法科系の大学院の修士課程を修了した者は、法人税法と所得税法の2科目をそれぞれ免除されるというおいしい制度があったが、
この「ダブルマスター」という制度は廃止され、会計科目と税法科目について、それぞれ1科目ずつの受験が義務付けられた。
公認会計士や弁護士の資格を有する者が、無試験で税理士登録ができることは言うまでもないことである。
カテゴリー:この資格の将来性は?
TOEIC
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英語力の高い人はTOEICのスコアも高いが、その逆は必ずしも真ではない。
TOEICテストの特徴
TOEICは、国際コミュニケーション英語能力テストであり、英語によるコミュニケーション能力はスコアで評価される。
TOEICテストにより各自のコミュニケーション能力は、客観的かつ科学的に評価され、就職や転職、また外資系企業や国際部門等の採用などにも一定の評価を受ける。
現在、もっとも注目されている英語能力テストである。
TOEICテストの概要
TOEICテストは、日本で発表された試験である。試験は合否ではなく、独自のスコア方式によってコミュニケーション能力が評価される。
TOEICテストの実施団体は、国際ビジネスコミュニケーション協会である。
TOEICテストは、リスニングとリーディングの2つのセクションで構成され、すべてマークシート方式である。
英検のように等級ごとではなく全員同一の試験を受けることに特徴があり、成績により10〜990の範囲のスコアで評価される。
試験は例年、1月、3月、5月、7月、9月、10月、受験月によって実施しない受験地がある)。
試験時間は、合計で120分である。
TOEIC運営委員会は、TOEICスコアとコミュニケーション能力の相関関係について調査した結果、A〜Eの5つのレベルを設定している。
Aレベル(〜860)、Bレベル(859〜730)、Cレベル(729〜470)、Dレベル(469〜220)、Eレベル(219〜)
平成14年度は、公開テストに延べ53万3740人が受験をした。
また、公開テストのほかにIPテスト(団体特別受験制度)といわれる企業向けのテストもある。
平成14年は、70万4462人がIPテストを受験した。
TOEICスコアが、どう有利に働くか
TOEICテストは普通の資格と異なり合格を目指すテストではないので、自分自身の英語力を測るために受ける人が多い。
企業においては、TOEICを海外出張や海外駐在などの人材選抜のためや、昇進・昇格の条件として利用するケースも多い。
最近では社内教育の一環として、TOEICテストを年1回程度定期的に実施している企業も多い。
�牛総ロビジネスコミュニケーション協会が平成13年に実施したTOEICテストについて、採用企業に対して行ったアンケート調査結果(第日回TOEIC活用実態報告、回答企業763社)によると、
新入社員の採用時にTOEICスコアを考慮したいと回答した企業は合計80%以上に上る。
企業も新入社員の英語力に強い関心を示している。
しかし、企業が新入社員に求めるスコアは、実際はそれほど高くなく400〜550点程度である。
このレベルでは、実際のコミユニユケーション能力としでは不十分であるが、入社後の実務研修の中で身に付けていけばよいものである。
一方、現役社員に求められる英語力については企業にとってバラツキはあるものの、おおむね550〜800点ぐらいあれば十分とされている。
それでも国際部門や海外での駐在を考えると、最低でも650点程度のスコアは必要である。
TOEICテストの将来性
このように現在では、企業から学生にまで幅広く支持されているTOEICテストであるが、果たして就職、転職、昇進等に本当に役立つのであろうか。
「TOEICの点数と英語力が必ずしも一致しない」という意見もある。
実用性重視のTOEICテストもただ単に得点力アップをテストの目的にすると、テクニック重視となり本来の意味での英語力アップには結び付かない。
TOEIC運営委員会では、TOEICのスコアを300点から730点まで上げるのには1000時間の学習時間が必要としている。
誰でも1000〜2000時間程度勉強すればかなりの高いレベルでの英語力が身に付くというが、TOEICの得点を上げることだけが目的化してしまい、結果的に本当の実力は付いてこない人も中にはいるという。
英語力の高い人は必ずTOEICの得点は高いが、TOEICの得点の高い人が必ずしも英語力が高いとは言えないという。
TOEICの得点が900点の人でもほとんど英語が話せない人もいると聞く。
英語力とTOEICの得点が必ずしも比例しないという事実は、TOEICだけでは本当の英語力は測りにくいことを示している。
企業が求める新入社員のTOEICのスコアを見ると、
企業がTOEICのスコアをそれほど重視していないことがわかる。
また、TOEIC800点以上を持っている人へのアンケートでは、実に約9割の人が、昇進・昇格試験にTOEICの得点は関係ないと言っている興味深いデータもある。
趣味の世界で、TOEICの得点を上げていくことは本人にとって心地よいかもしれないが、それだけの基礎力があればもっと実践的な訓練を積んだほうがよいと指摘する専門家もいる。
出世のツールとしてのTOEICは意外にも限界があるのかもしれない。
企業の人事部でも具体的にTOEIC何百点以上でないと昇進できないという具体的基準を設けている場合もないことはないが、
昇進・昇格のための絶対条件にしている企業はことのほか少ない。
ただし、TOEICのBレベルの730点以上を取るとLPIといわれるスピーキング能力を評価するインタビューテストの受験資格ができる。
LPIを受験する人はBレベル以上の人でも少ないといわれるが、総合的な英語能力を身に付けるためには、このテストを受験することが望ましい。
FSI(米国国務省外交官研修所)スケールでレベル2〜3の評価を受ければ、実際の場でかなり高いコミュニケーションができるといわれている。
TOEIC受験者はTOEICテストだけでなく、LPIも受験して総合的な英語力を身に付けることである。
現在は、TOEICを目指す人は後を絶たない時代である。
女性が挑戦したい習い事のナンバーワンは英会話であるし、TOEIC人気は当分衰えそうもない。
仕事や昇進のツールとしてTOEICを目指すビジネスマンと異なりアクセサリー感覚でTOEICの高得点を目指す人たちにとって、
TOEICは一体どれだけの意味をもたらすのだろうか。
TOEIC700点や800点と履歴書や名刺の裏に刷り込むことだけが彼らの自己満足を満たすことだとしたら少し空しい気がする。
英語検定試験
TOEICの台頭により志願者も年々減少傾向にある英語検定試験だが、実は日本でもっとも知名度の高い英語の資格試験である。
総合的な英語力を身に付け、かつ測るには、TOEICよりも英検のほうが優れているという意見もある。
実施団体は、財団法人日本英語検定協会で文部科学省の認定資格でもある。
英語検定は、1級、準1級、2級、準2級、3級、4級、5級と7段階に分かれている。
1次試験は、客観形式の筆記試験とリスニング試験からなっている。
3級以上は2次試験があり、インタビュー形式の個人面接となっている。
TOEICにはない会話力を試されるので本当に実力がないと2次試験は通らない。
企業でも英検1級合格者や準1級合格者は総合的な英語力があるとして、依然高い評価を受けている。
リスニング試験とリーディング試験しかないTOEICに比べ、面接試験(インタビュー)のある英語検定試験は、付け焼き刃的なテクニックが通用しないので、本物の英語力が測れるのである。
現在、企業において英語力を評価するにはTOEICが主流となっているが、英語検定試験が再度見直される時代が来るかもしれない。
通訳ガイドなどになるためには、国家資格の取得が条件となるが、それ以外の一切の仕事に関して英語の資格は必要でないという。
語学を使うビジネスの世界でも実務と資格はほとんど関係ない。
英語は自分で学ぶ気持さえあれば十分独学で英語力が身につくというが、それにしても平均的な人で、1000〜2000時間程度の学習は必要で、それを最低でも2年間は継続することが上達への早道だという。
2年以上かけることは時間の無駄だという。
それ以上かけて英語をものにしたいか否かは人それぞれの判断である。
カテゴリー:この資格の将来性は?
ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャル・プランニング技能検定1級、2級を目指す方のための入門書。
同検定の「試験科目及びその範囲」に準拠し、試験合格に必要な基本的知識を修得することをねらいとしている。
すなわち、ライフプランニングの基本的考え方から、社会保険や年金、保険および金融商品、所得税や法人税、相続・贈与などの税務知識と、これらに基づく不動産の有効活用、事業承継対策など、幅広いファイナンシャル・プランニングのすべての領域について概説している。
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企業内での需要は高いが、国家資格としての将来性は未知数。
ファイナンシャル・プランナーの仕事
ファイナンシャル・プランナーは、金融資産運用、住宅資金、教育資金、老後資金、不動産運用、保障・補償、タックスプラン、相続・事業継承といった広範囲に及ぶ領域に関するさまざまな相談に応じて、ライフプランを提案しコンサルティングを行うことを業務とする。
米国では一般的な資格であるが、日本でもここ10年程度でニーズが高まり資格の取得者が急速に増加した。
試験の概要
ファイナンシャル・プランナーとは、平成13年度までは、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定の民間資格であるAFP資格とCFP資格を指した。
しかし、平成14年4月、新たにファイナンシャル・プランニング技能士が国家資格として認められた。
ファイナンシャル・プランニング技能士資格には1級から3級まであるが、2級からの受験資格はファイナンシャル・プランニング業務の実務経験が必要等の一定の制約がある。
2級FP技能士の試験は、平成15年度は、1月、2月、5月、9月、10月に行われる。
試験実施団体は、1月と10月が金融財政事情研究会、2月、5月、9月は日本ファイナンシャル・プランニング協会である。
試験科目は、学科試験と実技試験からなっていて、学科試験は
(1)ライフプランニングと資金管理、(2)リスク管理、(3)金融資産運用、(4)タックスプランニング、(5)不動産、相続、(6)事業継承の6科目である。
学科試験は四肢択一式のマークシート方式である。
実技試験は、金融財政事情研究会が
(1)個人資産相談業務、(2)中小事業主資産相談業務、(3)生保顧客資産相談業務、(4)損保顧客資産相談業務 から1つを選択、
日本ファイナンシャル・プランニング協会が資産設計提案から記述式試験が課せられる。
合格基準は、学科試験も実技試験も60%以上である。
2級FP技能士検定試験は、AFP資格審査も兼ねているので2級に合格するとAFPも自動的に合格となる。
ただし、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が認定する講座を終了していることが条件となる。
AFP認定者は、FP技能士1級の学科試験、実技試験にそれぞれ合格すれば1級FP技能士となることができる。
1級FP技能士試験は、学科試験を金融財政事情研究会が1月と10月に実施し、実技試験は、金融財政事情研究会が2月と5〜6月、日本ファイナンシャル・プランニング協会が3月と9月に実施する。
試験科目は、学科試験が(1)ライフプランニングと資金管理、(2)リスク管理、(3)金融資産運用、(4)タックスプランニング、(5)不動産、相続、(6)事業継承の6科目である。
学科試験は四肢択一式のマークシート方式である。
実技試験は、金融財政事情研究会が資産相談業務、日本ファイナンシャル・プランニング協会が資産設計提案からの出題となる。
学科試験も実技試験も合格基準は60%以上である。
また、CFP資格審査試験は日本ファイナンシャル・プランナーズ協会によって実施される。
CFPの受験資格は、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が認定するAFP資格を取得していることが必要である。
CFP資格の取得には、CFP資格審査試験(金融資産運用設計、不動産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニング、リスクと保険、タックスプランニング、相続・事業継承設計)の6科目すべてに合格しなければならないが、
1科目ずつの受験および合格が認められている。
CFPの合格率は、7〜8%程度とかなり低い。
また、CFP認定者は学科免除により、実技試験に合格さえすれば1級FP技能士の資格を取得できる。
平成15年5月実施の2級ファイナンシャル・プランニング技能士の合格率は、選択式の学科試験が15.4%、実施試験が33.1%と2月の試験よりそれぞれ20ポイント以上も下がった。
原因は、国家資格となって出題範囲が幅広くなったことや再受験者の増加が考えられている。
今後この資格は難易度が高く、合格率も低くなる可能性があるので、早めに取得したい資格である。
ファイナンシャル・プランナーの仕事の特徴
ファイナンシャル・プランナーとは、従来はAFPとCFPが一般的であった。
AFPとは、ファイナンシャル・プランニングを行う基本的な技術と知識を持ち、
適切なアドバイスと提案書の作成ができることを証左する、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定の国内資格である。
また、CFPは、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が実施するFP上級資格であり、米国CFP BOARDが認定する国際ライセンスである。
CFP試験の合格者は、国際的に適用する高度な知識と技能、十分な経験と倫理観を身に付けているFP技能者として認定される。
国家試験の技能検定試験に合格した人は、FP技能士の称号が付与される。
ただし「FP技能士」は、国家資格となったが、技能検定試験に合格した者でなければ称することはできない「名称独占資格」である。
弁護士や公認会計士などのように、その資格を持っていなければ業を行うことのできない「業務独占資格」とは異なる。
平成15年4月現在、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会のAFP認定者は約12万3000人、CFP認定者は約9000人となっている。
独立から開業まで
ファイナンシャル・プランナーは金融資産、不動産、年金、保険、税金といったライフプラン全般に関する一切のアドバイスを担当するトータルコンサルタントである。
しかし、ファイナンシャル・プランナーのプロとして独立・開業するには、日本はまだ土壌が整っていないのが実情である。
米国では、弁護士、医師と同程度に重要性の高いFPも、専門が縦割りで明確に分かれている日本においては、まだまだファイナンシャル・プランナーが独立・開業してクライアントを得ることは難しい。
資産運用なら証券会社、不動産運用なら不動産会社、税務相談なら税務署や税理士事務所、ライフプラン、老後資金や、
年金問題なら生命保険会社や社会保険庁とおのおの役割分担が決まっている日本社会ではファイナンシャル・プランナーの出番は意外に少ない。
身近に相談できることが身上のFPも、社会的認知度が低い日本では活躍の場が整備されるまで、あと4〜5年程度はかかると言われている。
独立しているファイナンシャル・プランナーでも一定のクライアントを持っているFPは意外と少ない。
彼らの業務はコンサルティング業務以外は講演会、企業研修の講師、雑誌の執筆等である。
その点でも、身近な市民に根付いている米国と比べ、日本ではファイナンシャル・プランナーは発展途上段階といえる。
一方、圧倒的に多いのは企業内ファイナンシャル・プランナーである。
特に金融機関、証券会社、生命保険会社では、社員に積極的にFP資格取得を奨励している。
独立・開業しているファイナンシャル・プランナーはやはり何かしらの資格をもともと併せ持っている可能性が高い。
公認会計士や税理士事務所等を開業していて、FPの存在を知って資格を取得したようなケースが多い。
会計や税務プロである彼らがさらに自分の専門性を高め強くするためには強い武器となる資格である。
ファイナンシャル・プ一つンナーの将来性
自分で掛けた年金さえ、確かに老後にもらえるかどうかわかない不透明な時代を迎え、
米国のように身近にファイナンシャル・プランナーがいるとどれだけ心強いかと思う。
国や会社はもはや当てにできず、自分の資産は自分で守る状況が本格的に到来する時代になり、金融や不動産等の資産の運用や年金プラン等の検討は早いに越したことがない。
また、これらのことは誰もが避けて通れるものではない。
ライフプランや資産運用、老後資金、保険等は誰でも一通り関心があることである。
しかし、日本においてはこれらは完全分業体制になっている。ここに現在のFPの立場の弱さがあるように感じる。
今の日本ではよろず屋は支持されない。
確固たる専門分野を持たないFPは今後も厳しい。
今後独立・開業するならば、税理士とファイナンシャル・プランナー、不動産鑑定士とファイナンシャル・プランナー、社会保険労務士とファイナンシャル・プランナー等の合わせ技で独立したいものである。
ファイナンシャル・プランナーは企業での利用価値は高いが、あくまで、独立開業を目指すのならば他の資格に先行して取得する性質の資格ではない。
税理士や不動産鑑定士等その道のプロがより一層自分の専門性に磨きをかけるために取得する資格である。
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マンション管理士
第1編 マンションの法令・実務/第2編 管理組合の運営の円滑化/第3編 マンションの構造・設備/第4章 マンション管理適正化法
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10年後には、築30年のマンションが100万棟。
時代のニーズは高いが、独立・開業は未知数。
マンション管理士の仕事
マンション管理士は、平成13年8月に施行された「マンション管理の適正化の推進に関する法律」により、新たな国家資格として誕生した。
マンション管理士は、マンション管理業者と管理組合との間においてトラブルが生じた場合、管理組合等から相談を受け専門的知識をもって、管理組合の運営、建物構造上の技術的問題等マンション管理に関して、管理組合の管理者等またはマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とする。
試験の概要
試験科目は、(1)マンションの管理に関する法令および実務に関すること、(2)管理組合の運営の円滑化に関すること、(3)マンションの建物および付属施設の形質および構造に関すること、(4)マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関することの4科目からなる。
問題数は、50問4肢択一形式である。
受験資格は特になく、年齢、性別、学歴、実務経験に関係なく誰でも受験できる。
試験は、平成13年から実施されたが、初年度の受験者は9万6000人を超え、予想以上の人気であった。
一方、合格者は7200人余りで、合格率は7.4%と低く、初年度の合格率は比較的高いという従来の国家資格の常識を覆す結果となった。
試験は、日月の最終日曜日の午後1時から3時まで行われる。
試験実施機関は、財団法人マンション管理センターである。
平成14年度の合格ラインは、50間中36間正解であり、平成13年度に引き続き高い正解率が要求された。
平成13年度の試験は、区分所有法で難問が出題されたため、多くの受験生が困惑したといわれる。
平成14年は、その反動で受験者数が約5万3000人と前年度より減少した。
平成14年度の合格者の平均年齢は、42.9歳と比較的中高年の受験者が目立った。
合格するための勉強期間は、不動産業界にいる人で3〜8カ月といわれ、合格までに要する勉強時間は最低でも300時間程度は必要である。
重複する試験科目が多いことと、どちらか合格すると「マンション管理適正法」の5問が免除される優遇制度があるので、ほぼ同時期に実施される管理業務主任者の資格試験にも挑戦する人も多い。
宅地建物取引主任者との併願も多いという。
マンション管理士になるためには、試験合格後マンション管理士として登録することが義務付けられている。
管理士の仕事の特徴
マンション管理士は、日本におけるマンション住居が全国で約400万戸、居住者数約1000万人という時代背景から誕生した。
日本のマンションの管理業務は、その85%が、管理会社に管理業務を委託しているといわれている。
従来は、管理会社任せであった管理費や修繕積立金が実際どのような使われ方をされているのかチェックするのがマンション管理士の仕事である。
また、マンションにおける三大トラブルの原因である騒音問題、ペット問題、駐車場問題のほか、建物の老朽化に関する構造上の問題等々幅広く問題を解決することがマンション管理士には求められている。
具体的な仕事は、事務管理業務といわれ管理運営会社が行っている出納業務、会計業務、管理運営業務等をマンション管理士が行う場合である。
管理組合へのアドバイザーを務めたり、管理会社が行う業務に対して管理親金に代わってチェックをしたり、メンテナンスや修繕に対するアドバイスを行ったりするのもマンション管理士の仕事である。
自分の財産を自分で守る時代においては、マンション管理士の存在は必要である。
マンションに関するさまざまな問題に対する専門家は日本では恒常的に不足しているので、時代のニーズにマッチした資格と言ってもよい。
マンション管理士は、合格した者でなければ称することはできない「名称独占資格」であるが、
弁護士や公認会計士などのようにその資格を持っていなければ業を行うことのできない「業務独占資格」とは異なる。
独立から開業まで
平成13年に認知された新しい資格なので、独立・開業してもいきなり仕事が入ることは難しい。
独立・開業後は、まずは管理組合との信頼関係を築くことが肝要である。
分譲マンションの所有者である管理組合と信頼関係を築けば、日常の管理業務等の相談以外にも何年後かに行われる大規模修繕等の大きな業務を任されることにもなる。
また、マンション管理士においても他の士業と同様、専門分野を持つことが必要である。
建築のノウハウに詳しいとか、マンション会計、法務関係に明るい等何か得意分野を持つことがマンション管理士として成功する秘訣となる。
建築関係については、建築設備の知識は当然であるが、長期修繕計画、大規模修繕に関する知識等が要求される。
マンション会計については、長期修繕計画を策定したり、積立金問題等の相談に応じられる能力は最低限必要である。
また、法務については、区分所有法やマンション管理適正化推進法等以外にも建築基準法、消防法、建設業法等を熟知しておくことが望まれる。
保険についても、火災保険、積立型保険、地震保険、個人賠償責任保険等の知識が必要である。
自分自身でこれらのノウハウを持たなくても、他の士業との共同事務所を設立する方法もある。
弁護士や税理士、建築士等はパートナーとしてふさわしいと思われる。
独立・開業を目指す人は、他の資格とのダブルライセンスも有効となる。
マンション管理士と行政書士、司法書士、宅地建物取引主任者、税理士、建築士等の資格とを併せ持っていると、独立・開業後は仕事がしやすい環境が整う。
マンション管理の仕事以外でも個別の組合員からさまざまな相談を持ちかけられ仕事を請け負えることにもなる。
比較的受験年齢層が高いことからも定年後の第二の仕事として、また、自らのスキルアップのために今後はマンション管理士の資格を取得する人が増えることが予想される。
独立・開業しなくともマンション管理士資格を取得していれば、マンション管理会社や不動産会社、金融機関等でのキャリアアップや転職等に有利である。
マンション管理士の収入は、管理組合との委託契約により報酬が支払われることになる。
1管理組合当たりの1カ月の相場は5万円程度といわれるので、10件の管理組合と契約をすれば、月に50万円の報酬が支払われる。
また、最近アドバイザー制度も整いつつある。
東京都が実施している「分譲マンション管理アドバイザー制度」では、アドバイザー1人につき、1回2時間以内で1万円の報酬規定が設定されている。
マンション管理士の将来性
10年後の2013年には、築30年を超えるマンションが100万棟に達するといわれる日本の住宅事情の中で、マンション管理士の役割やニーズは今後急増すると思われる。
しかし、できてまだ間もない資格である。
社会的認知度も低ければ、ステータスも現在はそう高いものではない。
これから4〜5年たてば認知度も上がり、その役割、重要性も理解されてくるだろう。
資格自体に目新しさがあり、マンション管理士の需要に供給が追いつかないここ数年のうちに資格を取得することが肝要である。
将来性は未知数だがニーズは高い。
やはり、マンション管理士もすべての士業と同じように、本人の才覚、努力次第である。
管理組合との信頼関係の上に立って、かつ、固有の専門分野の知識を発揮できれば、独立して成功する可能性はある。
また、管理組合と管理会社において締結された契約書について、管理組合に重要事項を説明することを業務とする管理業務主任者については、30の管理組合に対して、管理会社に1人以上管理業務主任者を置くことが義務となった。
人材の流動化が激しい管理会社にとっても、今後管理業務主任者が常時必要となることが考えられる。
管理業務主任者は、管理会社に一定の設置義務があることから今後人気が高まる可能性があるので、合格率が比較的高い今のうちに取得することが望ましい。
「第二の宅建資格」といわれるこの資格は、取得すれば転職等にも有利である。
試験実施機関は、マンション管理士とは異なり、社団法人高層住宅管理業協会である。
カテゴリー:この資格の将来性は?
司法書士
試験合格に必要な法令・通達・判例・先例を1冊にまとめ、出題可能性の低いものは割愛して編集した。
また、原文カタカナの法令は平仮名表記に改め、難解な法律用語にはルビを付けているので、法律初学者、独学者の方でも条文の意味が理解できる。
重要法令について、平成10年度から平成20年度までの試験に出題された条文に出題年度を明示し、典型的な出題例を示したことで、その条文がどのような形式で出題され、どのような箇所をひっかけてきたかを検証できる。
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登記のオンライン化の進展で事務処理中心型の仕事は転換期に。
簡易裁判所の訴訟代理権付与、成年後見制度で巻き返しなるか。
司法書士の仕事
司法書士は、登記に関する書類を作成する専門家であり、主要な業務は不動産に関する登記業務である不動産登記と会社に関する登記の商業登記からなっている。
平成15年4月に改正司法書士法が施行され、日本司法書士会連合会が実施する研修を受講し、考査を受けて合格した者に対し、簡易裁判所における民事訴訟、和解、調停等の代理権の付与が認められた。
また、同時に登記・供託手続き等について、相談に応じることができる正当な権限が認められた。
試験の概要
試験は、1次試験と2次試験からなっていて、毎年7月の第1または第2日曜日に1日で行われる。
試験科目は、
1次試験が、択一式で民法、商法、刑法の3科目、
2次試験は、不動産登記法、商業登記法、民事訴訟法、民事執行法、民事保全法、供託法の6科目で択一式である。
また、不動産登記法と商業登記法には書式の試験もある。
午前中の試験、午後の2次試験の択一式は、それぞれ足切りがあって、それをクリアしないと、書式の採点をしてもらえないという試験である。
平成15年の試験からは、新たに試験科目に憲法が加えられた。
受験資格制限は特になく、学歴、年齢、実務経験、国籍等に関係なく誰でも受験することができる。
平成14年の試験は約2万5000人が出願したが、合格者は701人で、その合格率は2.76%と資格試験の中でも非常に受かりにくい試験となっている。
例年600人程度の合格者だったが、受験者の増加とともに平成14年度の試験では合格者が初めて700人を突破した。
合格ラインは、択一式も書式もおおむね8割を取れれば合格できる試験といわれているが、例年の合格率が2%後半で事実上の、競争試験である。
筆記試験合格者に対して、10月に口述試験が課せられる。
例年、ここで落とされる人はいないが、試験制度の改正でこれも若干変わる可能性がある。
試験が難関であるので最低でも15カ月から20カ月程度の勉強期間は必要であり、受験回数も1回で合格できる人はほとんどいない。
2回あるいは3回目で合格する人が多い。
合格者の年齢は、24歳を下限として30代が中心で、合格者全体に占める比率は約8割に達する。
司法書士の仕事の特徴
各都道府県の司法書士会に登録されている司法書士は、約2万人である。
これらの司法書士の主要な業務は、登記業務であり、その8割は不動産登記業務といわれている。
裁判所に提出する書類を作成する訴訟業務もあるが、仕事の絶対量からいうと登記業務に比べて圧倒的に少ない。
バブル期には登記業務だけでも十分な仕事量が確保できた司法書士の仕事も、バブル崩壊とともに不動産取引が減少しており、それに伴い不動産登記の数も減少している。
登記業務は司法書士にとって安定した収入源となるが、収入の柱とするためには一定の数をこなす必要があるので薄利多売型の業務になりやすい。
現代の司法書士の仕事は、不動産登記等事務処理中心の量の仕事から質の仕事への転換期に来ている。
日本では弁護士が都心部に集中する傾向があり、弁護士の数の少ない地方の市町村では、司法書士は身近な法律家として大きな役割を担っている。
従来は文書代書屋的なイメージのあった司法書士も小額訴訟等の普及で高度な法的判断能力が求められている。
司法書士の収入は他の士業に比べると比較的安定していて、年間平均報酬額は平成13年の日本司法書士会連合会の調査では1400万円である。
しかし、実際の司法書士の収入は、ここから必要経費である事務所の家賃、通信費、OA機器などの費用、交通費、従業員の給料等を差し引いたものになる。
独立から開業まで
司法書士の資格を取得した者は資格取得後、大部分は独立・開業に向けてスタートするようである。
親や親戚が司法書士事務所を開いている等の特別な場合を除き、司法書士として独立する場合、やはり資格を取得してから、最低2〜3年程度の実務経験は必要となる。
登記や訴訟等の実務を他の司法書士事務所や法律事務所で経験して、その後独立・開業に踏み切るケースが一般的である。
従来どおり登記中心業務で開業するならば、法務局の周辺での開業が一般的といわれてきた。
しかし、この原則は必ずしも当てはまらなくなりつつある。
登記のオンライン申請が進む今後、法務局の近くに開業するメリットは少なくなると考えられるからである。
また、企業等の商業登記業務や顧問契約等で相談業務が中心ならば、やはり、アクセス面で街の中心である駅に近い立地が向いている。
いずれにせよ今後、司法書士として開業するのであれば、
人や企業の集まる場所に事務所を構えることが有利だと考えられる。
独立・開業の際、人との信頼関係が基本の司法書士は人的ネットワークの構築が急務である。
最近では、互いに専門分野を持った司法書士同士が共同で事務所を開いたり、他の資格士業と仕事を紹介し合うケースもある。
司法書士の将来性
バブルのころは不動産登記で活況をロ王した司法書士も、バブル崩壊以降は不動産取引も減少し、不動産登記が主要な業務の司法書士にとっては厳しい局面を迎えている。
司法書士にとって、安定した顧客といわれた金融機関もデフレ不況の中、今後もいつ破綻したり企業統合等が起きるか予断を許さない。
それでも一般の顧客からの不動産登記の仕事のある司法書士は恵まれている。
最近では、IT革命の流れの中で商業登記のオンライン申請が検討され始めている。
登記のオンライン化の流れは不動産登記にも及んでいる。
法務省は、平成16年の通常国会に不動産登記のインターネット経由の申請・受付を可能とする不動産登記法改正案を提出し、平成16年中には窓口に行かなくても登記申請ができることを目指している。
インターネットを利用して誰でも複雑な登記業務が簡単に申請できるようになると、従来、司法書士にしか行えなかった登記業務が一般の人でも申請可能になり、登記業務で高額の報酬を得ていた司法書士にとっては、今後は仕事が減少し今後は淘汰されていくことも考えられる。
経済的安定のために登記だけを主要な業務としていた司法書士も、
今後は仕事に新たな付加価値をつけたり、他の司法書士と差別化を図る等さまざまな努力が必要となっている。
報酬の自由化に加えて、広告宣伝等も自由に行えるようになったことで、業界内での競争も激しさを増すことが予想される。
さらに、司法試験制度自体の改革も司法書士には影響をもたらすと考えられる。
司法試験管理委員会は、平成15年も司法試験の合格者数を1200人程度にすることを予定している。
同様に平成16年には合格者を1500人と段階的に増やす予定である。
司法書士業界自体の流れとしては明るい話題もある。
平成15年より簡易裁判所の訴訟代理権付与や相談業務の権限の明確化等が新たに司法書士に与えられた。
これは、日本司法書士会連合会が実施する100時間程度の研修を受講し、かつ考査をパスした司法書士で法務大臣の認定を受けた者について権限が認められるものである。
平成15年は3789人の司法書士がこの考査を受験し、新たに2989人に簡舶旭裁訴訟代理権が付与された。
成年後見制度、クレサラ問題など市民により近い立場で司法書士の活躍の場は広い。
また、「司法書士法人」という名称で税理士同様に法人を設立し会社組織でビジネスができるようになったことは、業界全体にとっても信用力が増すことにつながる。
このように国民にもっとも近い法律家の司法書士だが、その将来性はどうか。
規制緩和の流れを受けて、弁護士に徐々に近づいていくイメージの司法書士だがそのフィールドは簡易裁判所に限られている。
裁判所に訴えるときに求める価格である訴額についても90万円以下に限定されている。
弁護士の数も今後相当数増加していくことが決まっている以上、地方では頼りにされる司法書士の立場も微妙となる。
業界としては、定型化された業務以外に紛争解決型の新しいタイプの司法書士が登場することが期待されている。
登記業務だけ行っていれば安定した仕事ができた平和な時代は終わり、問題解決能力とクライアントへの提案能力がある司法書士だけが生き残る時代となるだろう。
ボーダーレスな時代を迎え、新たな局面を迎えた司法書士。
生き残りをかけ依頼者の高いニーズに応えられるノウハウを持ち、紛争解決型のコンサルティング型司法書士こそ時代が求める司法書士である。
専門分野以外にも税理士や不動産鑑定士など他の士業と組んで共同事務所を設けたり、
国際渉外業務や企業コンサルタント等新しい分野に踏み出すことなど、今後の厳しい時代を乗り切ろうとする司法書士像が予想される。
司法書士になるためには
司法書士になるためには、一般的には試験を受けて合格することである。
しかし、裁判所事務官、裁判所書記官、法務事務官、検事事務官として通算して10年以上経験を積んだ人は、「特認制度」と呼ばれる制度が設けられていて、法務大臣の権限で特別に司法書士資格を得ることができる。
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不動産鑑定士
第1部 総論(不動産の鑑定評価に関する基本的考察/不動産の種別及び類型/不動産の価格を形成する要因/不動産の価格に関する諸原則/鑑定評価の基本的事項/地域分析及び個別分析/鑑定評価の方式/鑑定評価の手順/鑑定評価報告書)/第2部 各論(価格に関する鑑定評価/賃料に関する鑑定評価/証券化対象不動産の価格に関する鑑定評価)
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時代のニーズは常にあるが、資格取得まで最短でも4〜5年はかかる難関資格。
民間企業での評価も高い。
不動産鑑定士の仕事
不動産鑑定士の業務は、公共から依頼される地価公示・地価調査、相続税路線価等に関する評価と企業や個人から不動産の評価を依頼される鑑定評価業務と土地の有効活用の提案、再開発・共同ビルの基本計画策定、区画整理に関する業務、需要予測のためのデータ分析、不動産投資支援業務、補償業務等のコンサルティング業務からなる。
試験の概要
国家資格のなかでは、司法試験、公認会計士試験と並ぶ難関試験の一つである。
試験は、1次試験から3次試験まであるが、2次試験が、事実上の不動産鑑定士試験となる。
科目は、(1)民法、(2)不動産に関する行政法規、(3)経済学、(4)会計学、(5)不動産の鑑定評価に関する理論の5科目からなる。
公認会計士第2試験合格者は、民法、あるいは経済学および会計学が、司法試験第2次試験合格者は、民法が免除される。
科目によってもバラツキがあるが合格ラインは、おおむね60%以上といわれている。
なお、総合点のほか試験科目ごとに一定の得点を必要とする。
不動産鑑定士の受験者数は、他の資格に比べ比較的少ないのが特徴であるが、その理由は、不動産鑑定士試験に受験資格の規定があるからである。
事実上の本試験といわれる第2次試験は、大学卒、短大卒等でないと受験資格が得られないという事実上の制限がある。
また、バブル崩壊以降景気が低迷し不動産取引等が減少しっつある背景があって、不動産鑑定士の受験者数は、他の資格に比べ比較的少ないレベルで推移している。
平成14年の2次試験は2481人が受験して380人が合格した。
合格率は例年、約15%となっており350人前後が合格する。
試験は難関のため、勉強期間は最低でも2年程度は必要であり勉強時間も合格までは2000時間以上は要するといわれている。
また、この試験は2次試験に合格しても2年以上の実務経験を経て不動産鑑定士補となり、さらに1年以上の実務補習を受講しないと3次試験に進めない。
3次試験の合格率も30%程度とけっして高い数字ではない。
スムーズにいった場合でも受験から不動産鑑定士の登録まで早くとも4〜5年かかる計算である。
受験開始から資格取得までに時間がかかりすぎるのがこの資格の特徴であり、かつネックとなっている。
不動産鑑定士は不動産関係の最高峰の資格で、不動産業界や金融業界からの受験者が多い。
難関資格だけに付け焼き刃的な勉強では対応できず、相当な覚悟を持ってじっくり時間をかけて試験に臨まないと合格はおぼつかない。
不動産鑑定士の仕事の特徴
不動産鑑定士の数は、現在で6500人と他の資格士業に比べ、比較的少数であり供給過多という状況ではなく、業界全体の需要はあるといわれている。
しかし、バブル崩壊後不動産取引の減少とともに、民間の仕事が減ってきていることも事実であり、以前のように待っていれば仕事が自然に来るような時代は終わった。
また、不動産鑑定士は他の資格士業に先駆けて唯一法人化をして業務を行えることが特徴の一つであったが、
近年法改正があって税理士や司法書士、社労士等にもこの法人化の制度は認められた。
一般的に、東京、大阪等の大都市圏の不動産鑑定士の仕事は、民間からの鑑定業務とコンサルティング業務に従事する鑑定士が多く、地方に行けば行くほど公的な仕事の比重が増す傾向があるのが鑑定士の特徴である。
バブル時期に、大口の案件ばかり手がけてきた鑑定士は落ち込みが激しいというが、もともと不動産仲介業者ほど派手な性質の仕事ではないので、手堅く仕事をしてきた人は大きな打撃は受けていない。
不動産業は従来から信用が第一の商売なので、常日ごろ顧客との信頼関係を築いたり、会計士や弁護士、税理士等他の士業とネットワークを構築することは鑑定士においても不可欠である。
独立から開業まで
信託銀行等の企業の不動産鑑定部門等以外の一般企業に勤めていると、2年以上の実務経験を積むことができない。
そのため、2次試験合格後鑑定士資格を取得するために、共同事務所に入所するのが一般的な独立・開業までのパターンである。
この間、仕事を覚えるため比較的低賃金で働くことを覚悟しなければならない。
鑑定士事務所で数年の実務経験を経た後は実務補修を受けて3次試験に通れば、開業は可能であるといわれている。
鑑定士には税理士のような暖簾分け制度は特にないが、経験の長短による年功序列はある。
また、2次試験に合格さえすれば、即実務に携われるのもこの資格の大きな魅力である。
不動産鑑定士自体の絶対数が少ないので、独立・開業が比較的容易だが、年齢的には30代半ばくらいからが独立に最適な年齢といわれている。
独立すれば本人の実力次第で大きな仕事ができるチャンスもあるが、本人の才覚によるところが大きい。
事務所を構える場合、最初は自宅の一角に開業することからスタートすることもできる。
しかし、地方なら自宅開業が可能でも、首都圏で開業するならば将来を見据え中心市街地に事務所を構えたいものである。
また、資格を取得しても引き続き総合鑑定事務所等に就職する鑑定士も多い。
不動産に関するすべてのコンサルティング業務に精通するために、独立までこのようなステップを踏む鑑定士も多い。
一方、地方で独立・開業する場合は公共団体からの仕事を受託できないと苦しい。
不動産取引自体が少ないので、地方では公共団体を固定のクライアントにするために県、市町村等の地方自治体に対して普段からの地道な営業活動が不可欠である。
不動産鑑定士の年収は最低でも1000万円程度といわれ、中には数千万円稼ぐ鑑定士も珍しくない。
時代は不動産に関するスペシャリストを求めている。
難関で希少な資格だけに資格取得後、独立・開業しても生活に困らないだけの年収は稼げる。
資格取得までの苦労が報われる数少ない資格である。
不動産鑑定士の将来性
バブル崩壊以後、不動産業界の低迷とともにこの業界も厳しい局面を迎えている。
不動産鑑定士本来の業務である鑑定評価は、公的評価である地価公示、地価調査等は、恒常的にあるが、すべての不動産鑑定士が公的業務に携われるとは限らない。
民間企業からの依頼である民間評価も不良債権絡みの案件以外はバブル崩壊以降、不動産取引の減少とともに減少する傾向にある。
不動産売却、購入の評価や税務上の交換の評価、担保評価等の業務は減りつつあるが、民間業務でも新規分野には期待できる。
平成12年度から施行された民事再生法やバブル崩壊後、
企業が不動産に対する証券化を導入する動きや、世界的な流れを受けた国際会計基準である時価会計の導入等に対して不動産鑑定士の活躍の場が、今後も多数用意されている。
また、コンサルティングの分野には大きな将来性がある。
共同ビルやマンションへの投資、採算分析や、土地の有効活用の提案等をトータル的に提案できる不動産鑑定士は今後もニーズが高いと考えられている。
今後、不動産鑑定士は独占業務である地価公示、地価評価等の公的業務から、より民間業務にシフトしていくであろう。
半面、依然として公的業務だけを扱っている鑑定士は厳しい局面を迎えると思われる。
不動産に関するコンサルティング分野で独自のビジネスプランを提案できる鑑定士のニーズは今後もさらに増え続けることは間違いない。
不動産鑑定士資格が受験しやすくなる
不動産鑑定士の試験制度にも公認会計士試験制度等と同様に簡素化の動きがある。
国土交通省は、不動産取引を活性化するため、不動産鑑定士制度の抜本改革に踏み切る方針を決めた。
先述したように、現在日本の不動産鑑定士の数は6500人で米国の10分の1に過ぎない。
このため、市場の十分なニーズに対応できないという問題もあるようだ。
抜本改革は昭和39年の制度創設以来、初めてのことである。
現在の試験は1次から3次まであり、取得まで日額短でも4年かかるが、新試験制度では、試験を3次から1次に減らし、実務経験は問われない。
この結果、資格取得までは、試験1修習期間1終了考査という流れになり期間は最短2年になる。
試験自体が簡単になる訳ではないが、受験しやすくなることだけは確かである。
時間の制約があり、勉強が困難なサラリーマンや学生にとっては朗報である。
また、現行制度での鑑定士の正規業務は政府の基準に基づく正式な鑑定だけだが、新制度では簡単な資産の評価とコンサルティングも業務の一環とすることになる。
国土交通省では、平成16年の通常国会で不動産鑑定士評価法を改正し、法整備を急いでいる。
今のところ、業務範囲の拡大は平成17年、試験制度の簡素化は平成18年の実施を目指す見通しである。
不動産鑑定士試験の免除について
不動産鑑定士試験においては、司法試験や公認会計士試験の合格者に一部科目の免除はあるが、試験が完全に免除される特典はない。
税理士や、司法書士、中小企業診断士等が一定期間の実務経験や関連の大学校への通学といった方法で資格を取得できるのに対して、
不動産鑑定士資格は、試験を受けずに取得することはできない。
ただし、試験自体は司法試験、公認会計士と並ぶ難関資格の一つといわれているので、試験に臨むにはそれなりの覚悟が必要である。
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宅地建物取引主任者
宅地建物取引主任者をめざす方、不動産取引の基本知識を習得したい方に最適です!
本コースは、ポイントを絞った無駄のない学習と過去問や直前答練による豊富な問題演習で、宅地建物取引主任者(宅建)試験合格に必要な力をつけます。
テキストに対応した解説DVD9枚つき、初学者の方でも理解を深めることができます。
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国民総生産の3分の1は不動産。
ただし、独立・開業には相当な自己資金が必要。
企業内や転職に生かす資格。
宅地建物取引主任者の仕事
宅地建物取引主任者は、不動産取引において、(1)物件に関する重要事項の説明、(2)重要事項説明書への記名・押印、(3)契約書(37条書面)への記名・押印等を業務とする。
宅建業者の3つの業務とは、不動産の売買・交換を自分で行うこと、不動産の売買・交換を代理・媒介すること、不動産の賃貸借を代理・媒介することである。
試験の概要
試験科目は、土地建物の権利と権利移動関係の科目の民法、土地建物の法令上の制限の分野の法令制限、宅地建物取引業と関係法令の宅建業法、その他の関連知識からなっている。
問題数は50問、試験方法は四肢択一方式である。
最近5年間の合格ラインは30〜34問となっているが、実際は競争試験であり上位15%程度がほぼ合格圏内である。
宅地建物取引主任者試験は毎年15万人以上が受験する人気ナンバーワンの国家資格である。
バブル期全盛の平成2年には、不動産過熱ブームとともに実に34万人が受験をしたが、近年の受験者数は17万人前後で落ち着いている。
受験資格も特になく行政書士同様、誰でも受験できる。
試験は、毎年10月の第3日曜日、午後1時から3時までで実施される。
試験日と科目が近いために、翌週の行政書士試験を併願する人も多い。
宅地建物取引主任者の試験はいわゆる一発試験であり、行政書士試験と異なり科目ごとの足切り等もなく、得意分野で高得点を上げれば合格可能性は高まる。
不動産関係や建設関係だけでなく、学生、主婦等にも広く人気のある資格である。
合格までの勉強時間は早い人で300時間程度といわれている仕事を持ちながらでも十分取得可能な資格である。
宅地建物取引主任者の筆記試験の合格発表は例年、その年の11月下旬から12月上旬にあるが、主任者登録には2年以上の実務経験が必要である。
実務経験がない場合は、翌年2月〜5月に行われる�虚s動産流通近代化センター主催の実務講習を受講しなければならない。
試験合格後1年以内に宅地建物取引主任者証の交付を申請した場合、宅地建物取引主任者証が交付される。
もし、試験合格後1年以上が経過してしまった場合は、法定講習を受講しなければ主任者証の申請ができない。
宅地建物取引主任者の仕事の特徴
宅地建物取引主任者は、「宅地建物取引業者1つの事務所ごとの従業員5人に1人の割合で、専任の取引主任者を設置しなければならない」という規定があり、業界としての需要は恒常的にある。
また、中小の不動産業者は比較的人材の出入りが激しく常に新たな宅地建物取引主任者を必要としているため、
中小の不動産業者であれば宅地建物取引主任者の資格は就職や転職の際の一応の武器となる。
しかし、ひところのバブル期の宅地建物取引主任者資格取得の狂乱ブームで、資格保有者の数は70万人程度といわれ、資格そのものの希少価値は少ない。
また、宅地建物取引主任者の資格は宅地建物取引業に必要な資格であり、独立・開業をしても他の業者との明確な差別化が進めにくいという一面がある。
独立から開業まで
宅地建物取引主任者の免許申請の際には、1000万円の供託金を支払って開業という手もあるが、一般的には開業しようとする都道府県の宅地建物取引業協会に入会し、かつ保証協会に入会するケースが圧倒的に多い。
このほか、不動産政治連盟という会員の権益を守る団体へ入会することになっており、各都道府県によって若干差はあるものの、総額で200万円程度は開業資金として必要である。
また、会費として宅地建物取引業協会、不動産政治連盟に年間10万円程度を支払う必要がある。
そのほか、事務所の家賃、通信費、光熱費、宣伝費等がかかるので、宅地建物取引業を営む場合は、他の士業に比較して格段に自己資金が必要である。
全国には約14万人の宅地建物取引主任者がいるが、需要と供給の面から都市部に宅地建物取引主任者が集中する傾向がある。
その中で他の宅建業者と競うこととなるので、不動産情報の収集やネットワークづくりやコネクションが大切なのはいうまでもない。
また、不動産に関する法律の改正は頻繁にあるので、日々勉強も怠れない。
独立・開業後もかなり自己研鑽が必要であることを覚悟しておきたい。
このため、独立・開業する人は、実家がもともと不動産業を営んでいたり、先祖代々土地を所有していて土地の有効活用を考えていたりする場合が多く、
このようなケース以外で資格取得後即独立・開業というパターンは思いのほか少ないと考えられている。
企業における有資格者は、不動産、建設、金融関係の企業が合格者の大半を占めることから、資格を取得して独立するよりも企業内で日常業務に生かしたり、
さらに転職して、ステップアップするために資格を取得する人が多い資格である。
宅地建物取引主任者の報酬体系については、不動産の適正な価格を保持するために、法律によって報酬の最高限度が決められている。
売買・交換にかかわる宅建業者の報酬上限額は、以下のとおりである。
例えば、200万円の不動産取引の場合は、
200万円×0.05=10万円 −(1)
400万円の不動産取引の場合は、200万円×0.05=10万円 −(2)
200万円×0.04=8万円 −(3)
(2)+(3)=18万円
(注)
| (1)総価額の200万円以下の部分について | 100分の5 |
|---|---|
| (2)総価額の200万円をこえ400万円以下の部分について | 100分の4 |
| (3)総価額の400万円を超える部分について | 100分の3 |
ただし、課税業者の場合、5%の消費税が加算される。
また、取引額が400万円を超える場合については、総価額の3%と報酬上限額の差が一定で6万円であるので、次の速算式で報酬上限額を求めることができる。
総価額×0.03+6万円=報酬上限額
200万円の取引の場合は宅建業者の報酬額は10万円、400万円ならば18万円、2億円の取引ならば606万円が宅建業者の仲介手数料となる。
2億円の取引の場合は、
2億円×0.03+6万円=606万円となる。
上記の報酬額だけ見ると、取引の額が多ければ仲介手数料の額も大きく宅建業者の報酬はかなり多いと勘違いしてしまうが、
実際は大口の取引はそう頻繁にあるわけでなく、案件の数もバブル崩壊以降は減少している。
一般的な宅建業者は大口の取引で一攫千金を夢見るのではなく、マンション等の仲介業務を主要な業務としている。
大口の取引に携われなくても、地域に密着し、地道に仲介業務に取り組んでいる宅建業者は1件当たりの仲介手数料の額は多くないが、全体の報酬額は一定期間を乗り切れば安定したレベルには達する。
宅地建物取引主任者の将来性について
宅地建物取引業界は、バブル経済崩壊以降低迷しているとはいえ、生活の基盤である「住」を扱う業種である。
個人の住宅取得や買い替えの需要は恒常的にあるし、企業の設備投資の際にも住宅の需要は必ずあるといわれる。
しかし、日本経済の本格的な景気回復が遅れている現在、都市圏では地価の下げ幅はひところに比べ改善されて回復の兆しが見えるものの、
地方では依然として地価の下げ止まり傾向に歯止めがかからない。
地価が適正価格水準に戻れば不動産市場も活況を取り戻すといわれるが、それがいつになるかは今も予測できない。
このような状況下でも、一般の不動産取引業務については恒常的な需要があるといわれているが、「2003年問題」と呼ばれる汐留地区や六本木の再開発が契機となって、都心の事務所等の供給過剰問題が残っている。
大型ビルの大量供給がほぼ峠を越したといわれる一方で、都心周辺地城や地方都市のオフィス空洞化現象は今も進んでいる。
そのため空きテナント対策など宅建業界にも厳しい状況が続いている。
一部のマンション業界などが堅調なこともあるが、今なおバブル期の水準までは程遠い。
しかし、日本においては国民総生産の3分の1以上を不動産が占めている現況を鑑みると、宅建業者をはじめ不動産業者の活躍の場がなくなることなどは将来もありえない。
地元に密着し、新たなサービス業として「住」に関するトータルアドバイザーとしての役割がこれからの宅建業者には望まれている。
この業界も生き残りが厳しいが、これを契機にして新たなビジネスチャンスをつかみたい。
宅地建物取引主任者になるためには
宅地建物取引主任者になるためには、試験を受けて合格する以外は無試験で資格を取得することはできない。
カテゴリー:この資格の将来性は?
行政書士
39法令+7つの法理論で出題分野を幅広くカバー。
昭和62年~平成20年試験の条文出題傾向を、出題回数表示・出題例に区分。出題回数表示には記述式・多肢選択式などの出題形式を、出題例にはひっかけ箇所表示・解説を示した。
巻末には平成20年度試験の試験問題と解答例を登載している。
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IT化の進展、「電子政府」の登場で仕事量減少が予想される。
独立・開業は、独自の専門分野で活路を見出す。
行政書士の仕事
行政書士は他人の依頼を受け報酬を得て、国や地方公共団体などの官公庁へ提出する許認可等の申請書類の作成ならびに提出手続き代理、遺言書等の権利義務、事実証明および契約書の作成等を行う。
行政書士の業務は広範囲にわたり、扱う書類の数は、7000種類以上にも上る。
試験の概要
試験科目は、13科目からなる法令科目と一般教養からなっている。
法令科目は、基礎法学、憲法、行政法、行政手続法、行政不服審査法、地方自治法、税法、行政書士法、民法、戸籍法、住民基本台帳法、商法、労働法で、択一式と記述式からなる。
一般教養は、すべて択一式で出題される。
平成12年の試験改正で受験資格の定めがなくなった。
これにより誰でも受験できることになった。
また、平成12年度から論述試験がなくなったこともあって試験が受けやすくなった。
平成12年以降は受験者数が確実に増えている。
行政書士試験は、すべての資格試験の登竜門的な性格を持っている。
司法試験、司法書士、社会保険労務士等さらに上位の資格を目指す人にとっては入門的な資格試験である。
合格率は例年、10%程度で推移している。
平成14年は、約6万7000人が受験したが、合格率は19.2%と平成13年の合格率11.0%を大きく上回った。
合格最低点は、60%以上であるが、試験科目ごとの得点が、いずれも当該試験科目にかかわる満点の50%以上と足切りがあるので注意が必要である。
合格者の年齢は20代が約半数を占め、30代と合わせると合格者の約8割を占める。
OLや学生にも人気が高く、他の資格と比べどの世代にも受験生がいる人気の資格試験である。
行政書士試験は一発試験であり、そのため一発合格も可能であるが、そのためにはやはり十分な勉強時間が必要である。
合格者の平均勉強時間は、500〜700時間程度といわれている。
行政書士の仕事の特徴
各都道府県に登録されている行政書士の数は平成15年6月30日現在で3万7251人(日本行政書士連合会)である。
この登録者のなかには弁護士、弁理士、公認会計士、税理士等の資格取得者で行政書士会に登録・入会した者も含まれているので、それを除くと行政書士専業者は実際は、6000〜7000人程度といわれている。
また、行政書士登録者のうち約半数は、税理士などと同様に公務員退職者といわれている。
行政書士だけを業とする人を表す専業率の割合は全国平均で約50%となっている。
東京等の大都市は行政書士専業者が集中している一方、地方は司法書士や税理士等との兼業行政書士が多い。
司法書士は資格取得時に行政書士資格を付与されないが、事務所開業後は司法書士と行政書士を兼業する人は比較的多い。
もともと行政書士は、司法書士へのステップアップ資格として位置付けられる性格を持っているからと考えられる。
行政書士の取り扱う領域は極めて広いが、業務上の効率を上げるためには、独立してから一定の期間を過ぎるまでに何か専門分野に特化していく必要がある。
何でも広く浅くこなすよろず屋より、確固たる専門分野を持っている行政書士のほうがクライアントをつかみやすく、頼りにされる。
実際、ベテラン行政書士になるほどしっかりした得意分野を持っている場合が多い。
代表的な分野としては以下の業務がある。
・建設業許認可関係 ・自動車登録関係 ・風俗営業許可関係 ・国際法務関係
・不動産関係 ・産業廃棄物許可関係 ・経営管理関係 ・開発許可関係
・農地法関係 ・会社設立関係 ・内容証明関係 ・相続・遺言関係 ・各種契約書の作成等
独立から開業まで
行政書士の業務を行うには、日本行政書士会連合会において、法定事項の登録が義務付けられている。
登録と同時に各都道府県行政書士会への入会届けも行われることになっている。
登録だけして入会はしないということは認められていない。
行政書士は、他の士業のように実務経験がなくとも即独立・開業が可能であるが、
他の士業の試験が仕事と直結しているのに対し、行政書士資格は仕事と試験が直結していないという特徴がある。
業務範囲が広い行政書士の仕事は、請け負った仕事が今まで一度も手がけたことがないという場合もよくある。
このため、基本的な実務を覚えるために他の行政書士事務所や法律事務所で一定期間、実務経験を積んだほうが得策である。
そして、回り道した分、独立・開業後もスムーズにいくといわれている。
これらの事務所で培った人的ネットワークが後々独立・開業後も仕事に生かされることになってくるからである。
案件の程度によって、弁護士や司法書士から仕事を請け負ったり、逆に仕事を回したりするギブアンドテイクの関係が独立開業後も継続するからである。
扱う業務範囲が広い行政書士にとって、新しい法律が制定されたとき、または法改正が行われたときが業務を拡大するチャンスとなる。
行政書士の主要6分野といわれる自動車、風俗営業、建設業、国際法務、不動産、経営管理等の許認可案件は、新規に独立・開業した行政書士にとっては、実際はなかなか参入しにくい領域である。
新しい法律が制定されたとき、あるいは法改正されたときが新規の顧客を獲得し、専門分野を開拓する千載一遇のチャンスとなるのである。
行政書士が事務所を構える場合は、自宅でも可能だが住宅街よりも商店街の中に構えるほうが少なくとも仕事の点からは望ましい。
司法書士や税理士、社会保険労務士等の他の士業との総合事務所を開くケースなども考えられるが、ネットワークも持っていれば単独事務所でも十分仕事はこなせる。
行政書士の中には相続・遺言等民事系の仕事を専門としている者もいる。
扱う範囲が広いのでさまざまなタイプの行政書士がいる。
副業で併せて損害保険代理店業務を営んだりするケースもある。
一般的に開業しても数年ほどは仕事が少なく、下請けで単価の安い仕事も進んでやることになるので苦しい状況が続くが、一定期間が過ぎ専門分野を開拓できると収入は安定してくる。
開業後はいかに独自の専門分野を開拓できるか、また、絶え間ない営業努力の積み重ねで新規顧客を獲得できるかで成功するか否かは決まる。
市民にもっとも近い法律家として住民との信頼関係が第一である行政書士は、町の集会や異業種交流会等にまめに参加して、市民やクライアント、他の士業等と積極的にネットワークづくりに励む必要がある。
独立開業しても単価の低い仕事に長く甘んじるか、専門分野を持ち付加価値の高い仕事で高額の報酬を得るかは、本人の才能と努力次第である。
行政書士の将来性
書類の提出の代理権や民間の契約における代理権の新たな付与や相談に応ずる業務範囲が拡大されて、行政書士の業務も拡大している。
しかし、これは他の士業も同様で、資格の世界でも規制緩和によるボーダーレス化が進展していることを示している。
行政書士の場合、他の士業に先んじて広告宣伝の自由化と報酬額の自由化が実現されたが、報酬額の自由化は扱う範囲が広い行政書士にとって薄利多売になりやすい危険性を持つ。
1枚数千円程度の単価の仕事も断れないとなると、行政書士の仕事の効率性は低くなる。
一度付けた単価は、なかなか上げられないので最初が肝心である。
また、オンライン化の動きが行政書士の分野にも及び、書類作成・提出代理の仕事は今後、減少することが予想されている。
現在の日本社会は、政府のe-JAPAN構想によって、あらゆる場面で「電子化(IT化)」が進んでいる。
行政の分野においても「電子政府」を実現しようとしている。
行政の分野で今後IT化が進めば、事務手続きの簡素化により行政書士の仕事量も減少することが考えられる。
従来どおり許認可案件ばかり手がけてきた行政書士にとっては、今後は厳しい時代が来ることが予想される。
また神奈川県の場合、税理士の約25%は、行政書士登録をしているというデータがある。
行政書士の分野にも税理士が進出していることがわかる。
このような状況を乗り切るためには、これからの行政書士は自分にしかできない固有の専門分野を持つことである。
代書的業務から複雑多岐なコンサルティング分野への転身も不可欠となろう。
この世界にも公務員OBの参入があり影響力もあるというが、確固たる専門領域を持って仕事をしている行政書士にとってはそれほど脅威とはならない。
市民にもっとも近い法律家としての役割を担う行政書士も、今後は付加価値の高い仕事のできる行政書士だけが生き残ることになるだろう。
行政書士になれる条件
次の各号のいずれかに該当する者は、行政書士となる資格を有する。
1.行政書士試験に合格した者
2.弁護士となる資格を有する者
3.弁理士となる資格を有する者
4.公認会計士となる資格を有する者
5.税理士となる資格を有する者
6. 国または地方公共団体の公務員として行政事務を担当した期間および特定独立行政法人(独立行政法大通別法第2条第2項に規定する独立法人をいう。以下同じ)の役員
または職員として行政事務に相当する従事を担当した期間が通算して20年以上(学校教育法(昭和22年法律第響号)による高等学校を卒業した者
その他同法第56条に規定する者にあっては17年以上)の者
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社会保険労務士
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人気資格の陰に、既に飽和状態に近い有資格者数。
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社会保険労務士の仕事
労働社会保険関係の法令についての専門知識を持って、中小企業に対し適切な労働指導を行う労務管理の専門家である。
社会保険労務士の業務内容は、大きく分けて3つある。
1号業務の行政機関への提出書類の作成・提出手続きの代行業務、2号業務の事業所の帳簿書類の作成業務、3号業務のコンサルティング業務である。
このうち1号業務と2号業務は、社会保険労務士の独占業務である。
試験の概要
試験科目は、労働科目の労働基準法、労働安全衛生法、労働者災害補償保険法、雇用保険法、労働保険料徴収法、労務管理その他の労働に関する一般常識と、
社会保険科目の健康保険法、国民年金法、厚生年金保険法、社会保険に関する一般常識の計10科目となっている。
試験は、選択式問題と択一式問題から構成されている。
平成11年までは、労働省が試験の直轄官庁だったが、平成12年から全国社会保険労務士連合会が直轄で試験を実施することになった。
試験は毎年、8月最終日曜日に行われる。
選択式が午前中に、択一式が午後に行われる。
合格率は、年度によって多少の差はあるが、約7割の正解が合格ラインといわれている。
また、科目によっては、足切りの最低ラインがあって、総合得点でクリアしてもはねられることもあるので、注意が必要である。
社会保険労務士は、いわゆる一発試験であり、1回で合格できる可能性もあるが、合格率は低く、ここ10年間は7〜9%台の難関試験となっている。
勉強時間は人によっても差があるがおおむね500時間から1000時間程度は必要といわれている。
合格者は、会社員が約半数を占めたが、無職の人も3割近くいる。
年代別の合格者は、30歳代が約4割ともっとも多く、次に20歳代となっている。
試験に合格しても、2年以上の実務経験等が必要となるが、実務経験のない場合でも、労働社会保険諸法令関係事務指定講習を受けることにょり社労士資格を取得できる。
事務指定講習は、試験合格後翌年の2月〜5月の4カ月間の通信指導教育と7月から9月にかけての連続4日間のスクーリングからなっている。
講習終了時に修了書を付与されると、社会保険労務士としての登録要件が備わる。
試験合格から登録までほ最短でも1年間はかかるので、ストレートで合格したとしても受験勉強を始めてから最短でも2年間は必要である。
増え続ける社会保険労務士
時代のニーズに沿って、急速に増加している社労士だが、この10年間で、受験者数と合格者数は、2倍以上の伸び率を示している。
現在、社会保険労務士登録者数は、2万強である。
このうち、独立・開業をしている社労士は半数以上、企業内で社労士として登録している非開業社労士、その他法人と続く。
しかし、この数字はあくまでも登録されている社労士の数であり、実際は試験だけ通っても登録をしていない人はこの数倍はいるといわれている。
平成14年の試験でも合格者のうち開業登録者は、そのうちの約15%、非開業登録者が5%で、残りの80%は登録をしていない。
資格を取得しても即登録しない人が多いのも社労士の特徴の一つと考えられる。
しかしこれは別の考え方をすると、単に昔、資格を取得したからといって業界に長く影響力を持っている税理士などと比べると、業界自体の新陳代謝が進んでいると捉えることもできる。
法改正のスピードが速く、その流れについていけない社労士もまた多いのである。
さらに近年は女性の社労士も増え、平成14年の試験では全体合格者の約32.0%を女性が占めた。
この背景には雇用情勢の変化や女性の社会進出等労働環境の変化に伴い、女性としての社労士の役割はますます重要性が増していることにある。
社労士事務所の売り上げについては、開業後5年目くらいまでは数百万〜500万円とかなり低いが、その後10年ぐらいをめどに1000万円程度に達するといわれている。
社労士は事務所を構えなくても自宅で独立・開業可能な資格士業といわれているが、売り上げとは別にかかる経費である通信費、交通費等も当然考慮しなくてはならない。
独立から開業まで
社労士は、中小企業診断士等と同様、資格を取得したとからといっていきなり独立・開業に踏み切る人はほとんどいない。
その理由の一つは、社労士の扱う業務分野が広すぎることにある。
特別な専門領域を持たない社労士は独立しても最初は仕事がないことが多く、
労務管理や労働保険、社会保険、年金相談等の自分の専門分野をしっかり身に付けることが独立への最大の早道となる。
そのためには民間企業で実務を身に付ける方法もあるが、しかるべき社労士事務所で、数年間実務経験を積みながら専門分野を身に付け、その後独立・開業という方法がもっとも安全で、かつ確実な方法といわれる。
また、顧客獲得のためには、人的なネットワークが不可欠である。
日ごろから税理士、弁護士、行政書士等他の士業との連携を深めておくことが肝要である。
一般的に社労士や税理士等の地域密着型の独立開業は、後発組ほど不利になる。
先に独立すればするほど有利にクライアントを獲得しかつ維持できる。
目的意識があり確固たる専門分野が決まったら、早めに独立・開業の準備に取り組むのも一つの方法である。
社労士の将来性
社労士の世界にも規制緩和の流れとともに、以前は社労士が扱うことができなかった労働社会保険諸法令に基づく不服審査制度の事務代理権が付与されて、労働者の立場に立った役割が強く求められるようになっている。
雇用環境においては、年俸制や能力主義の導入で事実上の終身雇用制が崩壊し、多くの企業では抜本的に賃金体系を見直す必要性に迫られている。
また、契約社員や派遣社員、外資の進出等で労務管理のあり方そのものが問われている。
さらに、少子高齢化の進展や確定拠出型年金の導入に伴う年金制度への関心の高まりや、複雑化する年金体系への不安や疑問を受け、社労士の役割はますます重要視されている。
しかし、社労士の役割が増す一方、さらに有資格者の数が増えれば社労士業界も税理士業界のように今後、飽和状態を迎えるのは間違いない。
現在でも、既に数万人の潜在独立・開業予備軍といわれている人々がいる。
彼らが定年退職後、あるいは定年前に一斉にこの市場になだれ込んでくる可能性はないのだろうか。
しかし、実際はそんな状況は考えにくい。
それほど魅力的な市場ならば、現在でも既に巷は開業社労士であふれているはずである。
有資格者たちは、社労士資格を取得しただけでは独立できないことを知っているから、その大部分が企業内にとどまっていると考えたほうがよい。
労働関係の法令は、毎年のように改正されるので、社労士は、たとえ資格を取っても日ごろから法令の勉強を怠れない。
例えば、10年前に社労士の資格を取った人は、現在、資格取得時の知識をそのまま生かすことはできない。
長年、実務から離れていたら、なおさら勉強をし直さなければならない。
社労士は日ごろの能力の研鑽が必要である。
こういう状況の中、社労士の生き残る道はあるのか。
近年、介護業務に参加する企業が徐々に増えてきて社労士の役割がますます望まれているが、これは企業内社労士の仕事であり、一般的には開業社労士の仕事ではない。
今後、生き残る方法の一つは労務関係を全体的にフォローできるコンサルタント業に進出することである。
単なる申請書の作成や届け出業務だけではなく、労務のスペシャリストとしての社労士業である。
個人一人では無理でも、互いに専門分野の異なる社労士と共同で事務所を開き、総合労務コンサルタント業を営む等というのも今後の方向性としては正しい。
互いに強い相乗効果が発揮できれば将来性もある。
また、他の士業である税理士事務所と顧問契約を結ぶことや、税理士事務所において労務関係の仕事は一切引き受けるという方法もある。
平成15年4月の社会保険労務士法の改正で、社労士法人は支店開設が可能となった。
自己資金がなく開業困難な社労士にとっては朗報である。
行政書士や宅地建物取引主任者とのダブルライセンスやファイナンシャル・プランナーの資格取得という選択肢もあるが、業務を拡大しすぎて逆に効果を生まないこともあるので開業の際は慎重に取り組みたいものである。
資格を取得したら企業の中で専門の知識を生かし、実務を身に付けることが肝要である。
社内で評価され労務の専門家として認められることが、独立・開業前まで不可欠である。
あくまで人気だけにとらわれて独立・開業に踏み切るのは得策ではない。
資格試験を受けずに社会保険労務士になる方法はあるか?
社会保険労務士には、税理士や中小企業診断士等と異なり、いわゆる資格の抜け道はない。
弁護士の資格を有する者が、社労士として登録できる程度である。
試験科目ごとに免除はあるが、完全に試験を免除されるわけではない。
社労士になりたければ、試験を受けて合格することが一番の早道である。
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中小企業診断士
中小企業診断士受験指導で高い実績を誇るTBC受験研究会の教材を使い、合格に向けた効果的な学習ができます。
テキスト:受験領域をムラなくカバー。初心者にもわかりやすい記述・構成です。
オリエンテーションDVD:通信研修での学習のポイント、各教材の活用方法、効果的な学習方法等について、同会のNo.1講師が解説しています。
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国が認める唯一のコンサルタント資格。
ビジネスマンに人気の日本版MBA資格に将来はあるのか。
中小企業診断士の仕事
国家が認める唯一のコンサルタント資格である。
地方公共団体から依頼された公共診断等を主要な業務とするが、平成13年の試験制度の改正によって診断士の役割にも変化が見られた。
新制度の下においては公共診断以外にも民間企業の診断、コンサルタント業務等を広く受け持つようになったが、「名称独占資格」であり、
弁護士や公認会計士などのようにその資格を持っていなければ業を行うことのできない「業務独占資格」とは異なる
試験の概要
サラリーマン、特に金融機関の方に人気のコンサルタント資格である。
平成13年に試験制度が改正になって、それまであった商業部門、工業部門、情報部門といった部門がなくなり、中小企業診断士として一本化された。
また、同時に2次試験に口述試験も追加された。
試験科目は、
1次試験が1日目、経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論、運営管理 (オペレーション・マネジメント)、
2日目が、経営法務、新規事業開発、経営情報システム、中小企業経営・中小企業対策・助言理論の計8科目である。
1次試験はマークシート方式の試験で総得点の60%以上が合格ラインで、1科目でも40%未満の科目がある場合は不合格となる。
オールラウンド型の資格試験である。
2次試験は、中小企業の診断および助言に関する実務の事例I、Ⅱ、Ⅲ、Ⅳの筆記試験となっている。
また、当該年度の2次試験筆記試験合格者について、筆記試験の事例などを基に個人ごとに面接が行われる。
平成14年の1次試験で初めて受験者数が1万人の大台に乗った。
また、平成13年の試験制度改正で1次試験の合格率が一時的に50%を超え、一見易しくなったような錯覚があるが、
逆に2次試験の合格率は旧制度の20%弱から10%程度と旧試験より難しくなっている。
試験では1次と2次の筆記試験さえ通れば、よほどのことがないかぎり口述試験や3次の実務補習・実務従事で落とされることはないと考えられていたが、
平成14年度は、10数名が口述試験で落とされているので注意が必要である。
試験に合格するためには、最低1年間はしっかり勉強しなければならない。
合格までは、最低でも700時間程度は必要である。
また、試験科目が8科目と多いため広範な知識が要求される。
税理士のようにコツコツ1科目ずつ取っていけばいいという資格試験ではなく、一発勝負の博打的な性格も持つ。
試験に受かるための努力と要領の良さの両方を持ち合わせていないとなかなか通りにくい。
合格の有効期間については、1次試験が合格後2年間、2次試験合格後が3年(口述試験は、当該年度のみ有効)となっている。
つまり、1次に通っても翌々年までに2次に通らないと、最初からやり直しとなって1次試験から再度受け直しとなってしまう。
税理士のように合格科目を積み上げていけば資格が取得できるといった試験制度の優遇措置がなく受験上のリスクもある資格である。
中小企業診断士の仕事の特徴
中小企業診断士の登録者は、現在、2万以上である。
診断士は税理士などと異なり、資格を取得しても企業内にとどまって企業内診断士となる人が多く、独立・開業する診断士は非常に少ないというデータがある。
古いデータで申し訳ないが、独立・開業の診断士はわずか、12.9%である(平成13年中小企業庁調査)。
独占業務がないため、独立しにくいという側面を持った資格である。
資格取得の動機も「自己啓発のため」というのが、63.8%(平成10年㈲中小企業診断協会調査)ともっとも多い。
このように診断士は、資格を取得してコンサルティングファーム等で経験を積む人もいるが、いきなりプロコンサルタントなどになるケースは少なく、実際は会社員としてそのまま企業内にとどまるケースがほとんどである。
診断士には、なぜそのような傾向があるのだろうか。
診断士は比較的、高学歴者の受験者が多い資格といわれているが、経営全般の知識を身に付けるためには最適の資格であっても、
資格自体が独占業務を持たないために独立・開業向きの資格ではないというのが一般的な評価である。
診断士が、独占業務を持つ税理士や司法書士、社会保険労務士に比べて比較的弱い立場にあるのは否めない事実である。
独立・開業の診断士の収入は、年収数百万円の診断士から年収1000万円を超える診断士まで千差万別となっているが、法律に守られていない分、実力本位の世界と言える。
年収数千万円稼ぐ診断士も中にはいるが、その内訳は著作物を出版したり、講演が主たる業務の診断士がほとんどである。
一般的に、独立診断士の仕事は民間企業からのコンサルティング業務と公的な機関からの診断指導業務に分かれるが、独立して間もない診断士には民間企業からの依頼などないと考えたほうがよい。
ただでさえ業務分野の明確でない診断士に対して、確固たる専門分野を持たない診断士にクライアントは付かない。
また、地方自治体は各都道府県ごとに中小企業支援センターを持っているが、経営アドバイザーや高度化アドバイザー等に登録しても、実際の仕事はほとんどないのが実情である。
独立してすぐに仕事にありつけると思ったら大きな間違いである。
中小企業診断士は、資格イコール仕事とはならないところに怖さがある。
独立しても最初は仕事がない診断士がほとんどである。
最初から順調に仕事が取れる診断士は独立開業前から入念に準備をしているのである。
中小企業診断士の将来性
前述したように、中小企業診断士の場合、独立・開業をしても安定した生活ができる保証はない。
診断士の社会的評価が高いのは、あくまで企業内のことである。
診断士受験で勉強した経営理論やマーケティング等の知識を会社での実務に役立てるほうが賢明である。
診断士で学んだことは企業のどこの部門でも比較的応用が利くので、診断士の資格は企業内で生かすことがベストである。
また、コンサルタントの分野でも将来的に、公認会計士試験が簡素化されることが決定している。
こういう状況下で、コンサルタント業務をメインの仕事とする独立・開業の診断士の将来も明るいとは言えない。
独立・開業しようと思ったら、会社にいる間に何か他の追随を許さない独自の専門分野をしっかりと作っておくことである。
独自の専門分野を持たない診断士ほど、最後はよろず屋のようになってしまう恐れがあるのだ。
それでは、診断士の資格を取得すると転職や就職に有利なのだろうか。
これも実は確固たる保証はない。
金融機関の人間であれば診断士資格を持っていることで、会社からも取引先からも一目置かれるようなことはあるが、それと採用の条件とは別と考えたほうがよい。
診断士の場合、ゼネラリスト資格であるだけに、専門性が薄く資格取得が即就職や転職の条件にはならないと考えたほうが賢明である。
中小企業診断士の資格を取得するには
中小企業診断士には別のルートで資格が取得できる制度がある。
中小企業総合事業団中小企業大学校東京校の行う1年間の中小企業診断士養成課程を終了する方法である。
養成課程は、4月開講と10月開講の2コースである。
募集人員は、各100人となっている。
受験資格は年齢制限等はないが、
(1)大学卒業程度の学力を有する、
(2)心身とも健康である、
(3)3年以上の実務経験がある、
(4)簿記、会計の基礎がある、
(5)情報に関する基礎知識がある、
等が条件である。
試験は、筆記試験と面接試験からなる。
応募者数は公表していないが、例年倍率は2.0倍程度であるという。
試験科目は、(1)経済一般、(2)中小企業の動向および施策、(3)企業経営に関する知識の3科目である。
受講料は、135万円だが、このほか別途合宿費が50万円程度必要である。
養成課程終了後は、ほぼ100%に近い人が中小企業診断士資格を取得できる。
また、この制度は公務員や団体職員などに特別開かれているものではなく、地方銀行、信用金庫等民間企業からの派遣が多いが、最近では個人での参加も増えているという。
1年間という長期間なので職場から派遣されるケースが多いが、やる気と1年間生活できるだけの経済力がある人はチャレンジしても面白い。
カテゴリー:この資格の将来性は?







