ファイナンシャル・プランナー
ファイナンシャル・プランニング技能検定1級、2級を目指す方のための入門書。
同検定の「試験科目及びその範囲」に準拠し、試験合格に必要な基本的知識を修得することをねらいとしている。
すなわち、ライフプランニングの基本的考え方から、社会保険や年金、保険および金融商品、所得税や法人税、相続・贈与などの税務知識と、これらに基づく不動産の有効活用、事業承継対策など、幅広いファイナンシャル・プランニングのすべての領域について概説している。
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企業内での需要は高いが、国家資格としての将来性は未知数。
ファイナンシャル・プランナーの仕事
ファイナンシャル・プランナーは、金融資産運用、住宅資金、教育資金、老後資金、不動産運用、保障・補償、タックスプラン、相続・事業継承といった広範囲に及ぶ領域に関するさまざまな相談に応じて、ライフプランを提案しコンサルティングを行うことを業務とする。
米国では一般的な資格であるが、日本でもここ10年程度でニーズが高まり資格の取得者が急速に増加した。
試験の概要
ファイナンシャル・プランナーとは、平成13年度までは、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定の民間資格であるAFP資格とCFP資格を指した。
しかし、平成14年4月、新たにファイナンシャル・プランニング技能士が国家資格として認められた。
ファイナンシャル・プランニング技能士資格には1級から3級まであるが、2級からの受験資格はファイナンシャル・プランニング業務の実務経験が必要等の一定の制約がある。
2級FP技能士の試験は、平成15年度は、1月、2月、5月、9月、10月に行われる。
試験実施団体は、1月と10月が金融財政事情研究会、2月、5月、9月は日本ファイナンシャル・プランニング協会である。
試験科目は、学科試験と実技試験からなっていて、学科試験は
(1)ライフプランニングと資金管理、(2)リスク管理、(3)金融資産運用、(4)タックスプランニング、(5)不動産、相続、(6)事業継承の6科目である。
学科試験は四肢択一式のマークシート方式である。
実技試験は、金融財政事情研究会が
(1)個人資産相談業務、(2)中小事業主資産相談業務、(3)生保顧客資産相談業務、(4)損保顧客資産相談業務 から1つを選択、
日本ファイナンシャル・プランニング協会が資産設計提案から記述式試験が課せられる。
合格基準は、学科試験も実技試験も60%以上である。
2級FP技能士検定試験は、AFP資格審査も兼ねているので2級に合格するとAFPも自動的に合格となる。
ただし、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が認定する講座を終了していることが条件となる。
AFP認定者は、FP技能士1級の学科試験、実技試験にそれぞれ合格すれば1級FP技能士となることができる。
1級FP技能士試験は、学科試験を金融財政事情研究会が1月と10月に実施し、実技試験は、金融財政事情研究会が2月と5〜6月、日本ファイナンシャル・プランニング協会が3月と9月に実施する。
試験科目は、学科試験が(1)ライフプランニングと資金管理、(2)リスク管理、(3)金融資産運用、(4)タックスプランニング、(5)不動産、相続、(6)事業継承の6科目である。
学科試験は四肢択一式のマークシート方式である。
実技試験は、金融財政事情研究会が資産相談業務、日本ファイナンシャル・プランニング協会が資産設計提案からの出題となる。
学科試験も実技試験も合格基準は60%以上である。
また、CFP資格審査試験は日本ファイナンシャル・プランナーズ協会によって実施される。
CFPの受験資格は、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が認定するAFP資格を取得していることが必要である。
CFP資格の取得には、CFP資格審査試験(金融資産運用設計、不動産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニング、リスクと保険、タックスプランニング、相続・事業継承設計)の6科目すべてに合格しなければならないが、
1科目ずつの受験および合格が認められている。
CFPの合格率は、7〜8%程度とかなり低い。
また、CFP認定者は学科免除により、実技試験に合格さえすれば1級FP技能士の資格を取得できる。
平成15年5月実施の2級ファイナンシャル・プランニング技能士の合格率は、選択式の学科試験が15.4%、実施試験が33.1%と2月の試験よりそれぞれ20ポイント以上も下がった。
原因は、国家資格となって出題範囲が幅広くなったことや再受験者の増加が考えられている。
今後この資格は難易度が高く、合格率も低くなる可能性があるので、早めに取得したい資格である。
ファイナンシャル・プランナーの仕事の特徴
ファイナンシャル・プランナーとは、従来はAFPとCFPが一般的であった。
AFPとは、ファイナンシャル・プランニングを行う基本的な技術と知識を持ち、
適切なアドバイスと提案書の作成ができることを証左する、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会認定の国内資格である。
また、CFPは、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会が実施するFP上級資格であり、米国CFP BOARDが認定する国際ライセンスである。
CFP試験の合格者は、国際的に適用する高度な知識と技能、十分な経験と倫理観を身に付けているFP技能者として認定される。
国家試験の技能検定試験に合格した人は、FP技能士の称号が付与される。
ただし「FP技能士」は、国家資格となったが、技能検定試験に合格した者でなければ称することはできない「名称独占資格」である。
弁護士や公認会計士などのように、その資格を持っていなければ業を行うことのできない「業務独占資格」とは異なる。
平成15年4月現在、日本ファイナンシャル・プランナーズ協会のAFP認定者は約12万3000人、CFP認定者は約9000人となっている。
独立から開業まで
ファイナンシャル・プランナーは金融資産、不動産、年金、保険、税金といったライフプラン全般に関する一切のアドバイスを担当するトータルコンサルタントである。
しかし、ファイナンシャル・プランナーのプロとして独立・開業するには、日本はまだ土壌が整っていないのが実情である。
米国では、弁護士、医師と同程度に重要性の高いFPも、専門が縦割りで明確に分かれている日本においては、まだまだファイナンシャル・プランナーが独立・開業してクライアントを得ることは難しい。
資産運用なら証券会社、不動産運用なら不動産会社、税務相談なら税務署や税理士事務所、ライフプラン、老後資金や、
年金問題なら生命保険会社や社会保険庁とおのおの役割分担が決まっている日本社会ではファイナンシャル・プランナーの出番は意外に少ない。
身近に相談できることが身上のFPも、社会的認知度が低い日本では活躍の場が整備されるまで、あと4〜5年程度はかかると言われている。
独立しているファイナンシャル・プランナーでも一定のクライアントを持っているFPは意外と少ない。
彼らの業務はコンサルティング業務以外は講演会、企業研修の講師、雑誌の執筆等である。
その点でも、身近な市民に根付いている米国と比べ、日本ではファイナンシャル・プランナーは発展途上段階といえる。
一方、圧倒的に多いのは企業内ファイナンシャル・プランナーである。
特に金融機関、証券会社、生命保険会社では、社員に積極的にFP資格取得を奨励している。
独立・開業しているファイナンシャル・プランナーはやはり何かしらの資格をもともと併せ持っている可能性が高い。
公認会計士や税理士事務所等を開業していて、FPの存在を知って資格を取得したようなケースが多い。
会計や税務プロである彼らがさらに自分の専門性を高め強くするためには強い武器となる資格である。
ファイナンシャル・プ一つンナーの将来性
自分で掛けた年金さえ、確かに老後にもらえるかどうかわかない不透明な時代を迎え、
米国のように身近にファイナンシャル・プランナーがいるとどれだけ心強いかと思う。
国や会社はもはや当てにできず、自分の資産は自分で守る状況が本格的に到来する時代になり、金融や不動産等の資産の運用や年金プラン等の検討は早いに越したことがない。
また、これらのことは誰もが避けて通れるものではない。
ライフプランや資産運用、老後資金、保険等は誰でも一通り関心があることである。
しかし、日本においてはこれらは完全分業体制になっている。ここに現在のFPの立場の弱さがあるように感じる。
今の日本ではよろず屋は支持されない。
確固たる専門分野を持たないFPは今後も厳しい。
今後独立・開業するならば、税理士とファイナンシャル・プランナー、不動産鑑定士とファイナンシャル・プランナー、社会保険労務士とファイナンシャル・プランナー等の合わせ技で独立したいものである。
ファイナンシャル・プランナーは企業での利用価値は高いが、あくまで、独立開業を目指すのならば他の資格に先行して取得する性質の資格ではない。
税理士や不動産鑑定士等その道のプロがより一層自分の専門性に磨きをかけるために取得する資格である。
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