土地家屋調査士の人はどんな人(人種)が多い?
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閉塞した業界にも光るたくましさあり
この世界全体を見まわして驚くのが、高齢調査士の多さだ。
肉体労働的な仕事は事務所の若手に任せていると考えれば納得もできるが、それにしても多すぎる。
ふつうの会社なら定年過ぎのお爺さん調査士たちが、大量に現役開業しているのである。
市町村などの土木関係職員が、定年退職後に小遣い稼ぎ的に開業するパターンもあるというが、
こうして高齢調査士が幅をきかせている現象は、土木建設業的世界に特有の「古い体質」をあらわしていると見るべきだろう。
若手調査士に話を聞くと、地域の不動産業者や建築業者、司法書士などとのネットワークで仕事を取っている老舗事務所の既得権が非常に強く、新規参入の困難な地域が多いという。
開業している若手のうちの少なからずは、父親の地域コネクションを受け継いだ人たちでもあり、業界に閉塞感が漂っていることは否めない。
平成不況以降、仕事の絶対量も減っているので、なおさらな感がある。
ただ、一部の元気な調査士たちは、これを
「真の競争が行われておらず、営業努力によって顧客を開拓できる余地があるということ」
と見ている。
同じ有資格者でも、測量技術や法律知識に大きな能力差があるというのだ。
実際に、まったくコネのないところから開業し、従来の調査士の仕事ぶりに飽き足らなかった層を顧客につかんで業績を伸ばしている調査士もいる。
従来の調査士事務所は使える補助者の数に限度が設けられていたこともあり、その多くが家族経営に毛が生えた規模の経営規模だった。
しかし近い将来には規制緩和の流れで、「測量士」たちをたくさん抱える測量事務所などとの競合が起きる可能性もある。
資格自体が過渡期を迎えている時期だといえよう。
高齢者が多いこと以外の調査士の「人種」については、他のサムライ業に比べて「いろいろな人たちが集まってきている」ということを指摘しておきたい。
出身別では、設計や不動産関係の勤め人系、学校で測量を専攻した系、二世系などが多いのだが、土木建築系などガテン系からの流れも少なくない。
同程度の難易度の他資格と比べると、最終学歴の高卒率も高いようだ。
また、海千山千の各業者とやりとりをしたり、土地の境界線をめぐる争いに我を忘れた顧客を相手にしたりの毎日だからか、若くても人格者の貫禄を持つ調査士もいる。
机上のお勉強だけでは勤まらない要素が大きい仕事なのである。
公共嘱託登記について
公共団体が道路や公園や学校をつくる際、取得する土地を分筆する仕事を公共嘱託登記という。
これは個人事務所で処理しきれない規模の場合も多いため、都道府県ごとに公嘱協会という組織が設けられており、仕事を分配するしくみになっている。
調査士にとって、この公共嘱託は大きな収入源だった。
調査士には「食いっぱぐれがない」とされていたのもこの仕事があるからだった。
しかし公共事業自体が減少し、地域によっては猛烈な仕事の奪い合いが始まっている。
役所とのつきあいはどうしても年長調査士に有利に働くため、なかなか若手はおこぼれに預かれない。
土地家屋調査士と測量士
測量技術をメインにしたメジャー資格としては、調査士の他に測量士がある。
本文中でも触れたように、調査士はあくまで法律的な「表示」を目的に測量もするのに対し、測量士は純粋に土木技術者として測量を行う。
測量士は地球上のあらゆるものを測量する仕事。
行政と連携し、大規模な都市計画、道路や鉄道計画や河川の改修、宅地造成、区画整理などにも関わる。
大手ゼネコンに勤務したり、測量事務所をつくり大規模に専業展開する形態も一般的だ。
一方、調査士が測るものは通常個人の宅地レベルがほとんどとなる。
調査士と測量士をW資格で取得しているケースも珍しくはないが、現在までのところ仕事の棲み分けはかなり明確だった。
ただし、規制緩和の流れで両者の区分は次第にあいまいになってきている。
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