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資格を取得後、転職するのも一つの手
はじめに 新しい自分になるために、「毎日1時間!」から始めよう/プロローグ たかが資格、されど資格/第1章 なぜ「1時間」なのか?/第2章 勉強を楽しく続けるための「ゲーム化」の技術/第3章 合格という結果を出すための「仕組み化」の技術/第4章 合格の最短ルートを照らすための「見える化」の技術/エピローグ 資格取得の本当の目的
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資格を取得したら積極的に転職してみることもよいことだと思う。
誤解されるといけないので断っておくが、私は転職を勧めているわけではない。
何か目的を持って資格を取得したのなら、企業内にいて活用するのもよいがそううまくいくとは限らない。
診断士を取ったから企画部門とか、社労士を取ったから明日から勤労部に行ってくれとうまくいけばよいが、人事だけはなかなか本人の希望どおりにいかないものである。
この際、業務内容と資格が全く関係ないようならば、資格を取得したのを転機に転職するのも選択肢の一つと思う。
転職すれば、新たにやりたいことを発見できるかもしれないし、転職がきっかけでクライアントがつき、独立・開業することになるかもしれないのである。
資格がアクセサリーの一つという人には勧めないが、せっかく高い金と時間をかけて資格を取得したのなら、それぐらいの気概を持ってもよいではないか。
日曜日の日経新聞を見ると、たまに警視庁が公認会計士や税理士等を募集していることがある。
また、国際警察等で特定の語学に精通している者を募集する場合がある。
地方自治体でも中小企業診断士や社会福祉士等の有資格者を募集することがある。
また、利用したことはないが資格の学校も人材派遣業に進出している。
いっそのこと最後まで面倒を見てもらったらどうだろうか。
企業や監査法人等を紹介してくれるかもしれない。
資格が就職の絶対条件ではないにせよ、資格が受験の資格要件になる場合もある。
苦労して資格を取得したのなら、これらの募集に応募するのも一つの選択肢である。
カテゴリー:仕事と資格の関係
魅力的な資格手当
社会的評価の高い467の資格を19ジャンルに分類して掲載。
受験を検討する際にポイントとなる受験資格の有無や、国家・公的・民間といった資格の種類、受験者数・合格率などのデータによって、自分に合った資格を効率よく見つけられるよう検索性を重視して編集。
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資格がそれほど、会社から評価されていないことは以前説明した。
しかし、こと資格手当となると話は別になる。
最近では、何かしら資格を取得していると、資格手当を出す企業がある。
企業の資格奨励金(平均支給額)
| 資格 | 金額 |
|---|---|
| 公認会計士 | 169,583円 |
| 不動産鑑定士 | 125,385円 |
| 税理士 | 124,394円 |
| 司法書士 | 114,411円 |
| 中小企業診断士 | 112,625円 |
| 社会保険労務士 | 68,461円 |
| 簿記検定1級 | 45,214円 |
まず、資格を取得すると会社から資格奨励金と呼ばれる金一封が出る場合がある。
いわば、会社からのご褒美のようなものである。
金額は資格の難易度によっても差があるが、おおよそ10万円程度である。
難易度もかなり高い公認会計士が約17万円でもっとも高く、以下不動産鑑定士、税理士、司法書士と続く。
この金額は、そのまま会社のその資格に対する評価と考えて差し支えない。
会社の資格に対する期待度でもある。
また、合格までの勉強時間が税理士や司法書士に比べて、比較的少ないにもかかわらず、中小企業診断士の奨励金が税理士や司法書士とほぼ同じなのは、企業による診断士の評価が高いからである。
この点でも、中小企業診断士が独立・開業よりも会社向きの資格であることがわかる。
こればかりではない。
会社には資格手当というものがあって、ただその資格を持っているというだけで、毎月いくらかの手当が支給される。
これは資格ごとに決められていて、難易度の高い資格ほど資格手当の額も大きくなる。
私の友人で、かつて診断士を一緒に勉強していたMは、診断士取得後、宅地建物取引主任者の資格も取り、2つの資格を持って調査会社に転職した。
この会社では、診断士の資格手当が月に1万5000円で、宅建が月5000円だった。
彼は、会社にいるかぎり毎月2万円を労せずに手に入れることができたのである。
月2万円と言ってもばかにならない。
例えば、30歳で転職したMがこの先、60歳まで、30年間この会社に勤めると仮定しよう。
すると、
中小企業診断士 資格手当 1万5000円/月
宅地建物取引主任者 資格手当 5000円/月
30年間、Mが資格手当を支給される場合の金額 2万円×12カ月×30年=720万円となる。
何もしないで、これだけ定年まで企業から支給されるのである。
かなり、おいしい話ではないか。
それどころか、取得している資格が3つないし4つの場合は、月に3万~4万円になることもある。
その際、支払われる手当は、生涯で1000万円を超えることも考えられる。
下手をすると、毎月支払われる資格手当はあなたの会社の管理職手当よりも上かもしれない。
このことを考えてみても、高額な授業料を支払ってまで資格取得のため学校に通う意味はある。
学校に支払った講座料なども1年で十分、元が取れる計算である。
しかし、企業の資格手当も千差万別で月額数千円の会社から数万円の会社まである。
また、資格手当もバブル期を全盛とすると、昨今では不景気のため減額するか、カットする方向で検討をしている企業もある。
扶養手当、通勤手当、住宅手当等に比べプライオリティの低い資格手当がカットの対象にされるのは当然のことである。
資格手当があなたが会社にいる間、定年まで継続して確実に支給されるという保証はどこにもないのである。
資格の生かし方は人それぞれである。
カテゴリー:仕事と資格の関係
資格の複数取得について
第1部 ジャンル別資格一覧(一般公務員・教員/経営・経理・ビジネス ほか)/第2部 資格別専門学校・スクール一覧(工業系/医療系 ほか)/第3部 大学・短大で取れる資格と受験資格(大学卒業で取れる資格・受験資格/短大卒業で取れる資格・受験資格)/第4部 短大・大学・大学院の通信教育(大学通信教育制度/大学通信教育の開設校一覧)
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もし、あなたが本気で資格取得を目指すならば、通常の場合は資格の学校に通うことになる。
なぜならば、一人で勉強をするより効率的に学習できるからだ。
この選択は間違いない。
資格学校のカリキュラムは効率よく勉強できるという点で非常に優れている。
では、あなたが資格を取得して本当に喜ぶのは誰だろうか。
もちろん、当の本人が一番うれしいに決まっている。また、家族や職場の上司など喜んでくれる人はたくさんいるはずだ。
しかし、その中でも一番喜んでくれるのは学校である。
学校にとって本校から合格者が多数出れば、企業の実績と同じで学校の評価も上がるからである。これは学校の大きな宣伝力となる。
それでは、あなたが首尾よく資格を取得した後、あなたはどうするだろうか。
その資格を取ったからといって、もう他の資格には関心を持たないだろうか。
このとき、たいていの人は、その資格と関連性がある次の資格を考えるようだ。
もっとも、これにトライするかどうかは、当の本人の問題であるので一概には言えないが、一般的に資格は難易度の易しい資格から難易度の高い資格を目指すのが定石となっている。
ダブルライセンスのメリット・デメリット
資格を取るとさらに、もう一つ資格が欲しくなることは往々にしてあると話したが、一体ダブルライセンスにはそれほど大きな意味があるのだろうか。
先日、ある司法書士の先生と話をした。
彼は勉強家で司法書士のほかに不動産鑑定士の資格も持っている。
司法書士を業務としていると不動産関連の知識は不可欠だということである。
私が、「それなら司法書士と不動産鑑定士の兼業で食べていけるので、うらやましいですね」と質問すると、
彼は「とんでもない。司法書士だけでも手いっぱいで、とても不動産関連の業務までは手が回らない」ということだった。
彼が言うには、自分が不動産鑑定士の資格を持っているのは不動産の知識を深めるため仕方なく取ったのであって、兼業しようとして取ったのではないということである。
全く頭が下がるような人である。
一般的に、ダブルライセンスを取得すると、独立・開業に有利といわれているが実際確かなのだろうか。
前例の司法書士の話にもあるように、ダブルライセンスだとかえって業務の範囲が広がって、逆に本業に集中できないというデメリットも生じる。
あえて手を広げず、本業や専門分野に集中することで効率よく仕事ができることも多いのである。
必ずしもダブルライセスが有効でないということもある。
では、どういう場合にダブルライセンスには効果があるのだろうか。
前述したように司法書士と土地家屋調査士のダブルライセンスは、クライアントが同一でもそれぞれの専門分野が異なるので業務上のメリットが大きい。
また、税理士が税務の分野とクロスオーバーする行政書士や中小企業診断士の資格を取得することも相乗効果が期待できる。
不動産鑑定士や司法書士として開業している人は、入門資格としての宅建資格を持っている人が多い。
さらに、中小企業診断士と社会保険労務士、行政書士のダブルライセンスは、お互いの強みの部分を生かすことができる点で優位性がある。
これに対し、ダブルライセンスがなじみにくい資格とは何か。
よくあるケースとして、資格の試験科目や難易度が近いから何となく取得してしまったが、生かせないという場合である。
たとえば、行政書士と宅建は、試験科目や試験日、難易度が近いためダブルライセンス保持者が多い。
しかし、両方の領域を業務としようとして業務が広がりすぎて、結果的に専門分野が持てないという危険性をもつ。
また、行政書士と社労士にもそれが当てはまる。
スケールメリットを追求するあまり仕事の効率が下がるのでは、ダブルライセンスを保有しているメリットは少ない。
最初から関連性のほとんどないダブルライセンスもある。
社労士と宅建の組み合わせは資格自体に関連性がほとんどないのでダブルライセンスの意味がない。
また、人は2つ以上資格を取得した場合、どちらの資格で独立・開業するのか。
司法書士と土地家屋調査士の例は、両看板ということもあるが、大部分の人はより強い資格で独立するようだ。
宅建と司法書士の両方の資格を所有している人が、宅建資格で開業しないで司法書士として開業するように、ダブルライセンス所有者は、より強い資格で独立・開業する傾向がある。
ダブルライセンスでは、主となる資格と副となる資格を自分なりに明確にすべきである。
単独の資格士業で独立している人が、税理士が司法書士や社会保険労務士と共同で事務所を開く場合などはこの限りではない。
合同でコンサルタント事務所を構えることで、それぞれが専門分野で相乗効果を発揮し、結果としてワンストップでのコンサルティングが可能となれば、
クライアントの高いニーズに応えられる優位性がある。
カテゴリー:仕事と資格の関係
「資格が昇進・昇格に有利に働く」は本当か?
第1部 ジャンル別資格一覧(一般公務員・教員/経営・経理・ビジネス ほか)/第2部 資格別専門学校・スクール一覧(工業系/医療系 ほか)/第3部 大学・短大で取れる資格と受験資格(大学卒業で取れる資格・受験資格/短大卒業で取れる資格・受験資格)/第4部 短大・大学・大学院の通信教育(大学通信教育制度/大学通信教育の開設校一覧)
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会社に入ってから資格を取得した場合はどうか。
結論から言うと、会社は資格取得者をそれほど高く評価していない。
会社が人を評価するのはあくまでその人物の実務能力である。
会社がその人物を資格だけで評価するほど甘くないのが現実である。
しかしこれも一概には言えない部分もある。
その一例は金融機関の奨励する中小企業診断士や不動産会社が社員に勧める宅地建物取引主任者等である。
地域密着型の金融機関は、リテールサポート機能を充実させるため経営全般がわかり、かつコンサルティングセールスのできる行員を欲しがっている。
融資だけでなく経営について融資先にアドバイスできる行員を多数抱えれば、金融機関としてのイメージアップにもつながると考えたのだろう。
その一環として、診断士の資格取得を銀行は行員に勧めている。
私の友人から聞いたのだが、その友人が10数年前に中小企業診断士の資格を勉強していたとき、周りに随分、金融機関の人がいたと話していた。
彼らは一様にロを揃え、「診断士取得は会社の業務命令だ」とか「診断士を取得すれば、上司から良い評価をもらえる」などと言っていたそうだ。
しかし、試験の結果はどうだったかというと、金融機関の人たちは皆優秀にもかからずハタハタと診断士試験に落ち続けていた。
東大や早大等の有名大学出のエリートでも診断士試験のような割とファジーな資格は苦手なのだろう。
余談だが、中小企業診断士の2次試験は確固たる正解など存在しない。
2次試験は問題解決能力や提案力を見るのであって、これしかないなどという答えなど存在しないのである。
頭の柔らかい人に有利な試験問題なのである。
彼らは、会社に入りそろそろ目の前に管理職がちらついて、同僚と自分を差別化するために診断士を目指すのである。
そのほかに会社から選抜されて資格取得に精を出す人もいる。
この間、付き合いもほどほどに勉強をするのだから相当なプレッシャーのはずである。
資格を首尾よく取れれば、ある種の尊敬のまなざしで会社では迎えられる。
しかし、出世にプラスになるだけの決定打にはならない。
顧客に会ったときに取った資格を刷り込んである名刺を差し出した瞬間、ささやかな喜びを感じる程度である。
資格とは所詮その程度のものと理解しておいたほうが賢明である。
カテゴリー:仕事と資格の関係
企業側は、資格取得者を評価しているか
新しい資格社会の資格の選び方、狙った資格を早く、安く、苦労なく取るためのノウハウをアドバイス。
21世紀に生き残るために役立つ118資格を収録。試験情報から受験対策まで完全ガイド。
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毎年、新入社員採用時になると、新聞に各社人事担当者が、「わが社はこういう人材を取りたい」という記事が掲載される。
企業の人事担当者が求める新入社員像とは、一言で言うと「チャレンジ精神に富み、創造力があって、かつ柔軟性のある人材」というものである。
いちいちもっともなことだなと感心しながらも、「毎年言っていることは変わらないな」と私は思う。
私達の新入社員の頃は、第1番に大学名だった。早慶上智などの有名大学だと企業の扱いも違った。
もう一つは、体育会出身であることだった。
体育会といえば「明るい、協調性に富む、声が大きい、上下関係の規律を守れる」など、当時の企業側にとって喉から手が出るほど欲しい人材だった。
事実、私のような並の大学出身者でも体育会出身というだけで当時は、世間でいう良い会社に就職できたのである。
偏差値の高い大学も体育会出身も当時の就職戦線を勝ち抜くためには、重要な資格だったのかもしれない。
一方、今の学生は就職のために大学時代から資格を取得する例も多々あるという。
しかし、私がここで注目しているのは企業の採用担当者が「資格」については、少しも触れていないことである。
「わが社は、不動産を扱っているから、鑑定士の資格取得者がぜひ欲しい」とか、「これからは○○士がないと、この業界は勤まりませんよ」
とか言っているのは聞いたことがない。
すなわち、企業は本音では資格をそれほど高く評価していない。
確かに22歳の学生が中小企業診断士の資格を引っさげて会社を訪問し、「私は中小企業診断士を在学中に取得しました。
マーケティング能力にも長けていますので、ぜひ御社の企画部門で仕事がしたいです」と言ってもおそらく、会社はそれほど真剣には聞いてくれないだろう。
英会話についても、会社は英語ができないよりはできたほうが望ましいと言っているのであって採用の絶対条件にはならないのである。
「TOEICの得点850点です」と言っても、「それはすごいですね」と簡単に受け流されてしまうのではないだろうか。
いたずらにたくさん資格を引っさげて採用試験に登場しても、最初から会社には見透かされているのである。
カテゴリー:仕事と資格の関係
資格取得費用は、何年で元がとれるか?
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資格に対して趣味で取り組む人間はいない。
まれにいるかもしれないが、それは定年後余った時間を自己啓発に当てているようなごく一部の人である。
資格は取得することによって、時として昇進、昇格に役立ったり金を生み出したりする、思わぬメリットをもたらす可能性を持つので皆争って資格取得に走るのである。
それでは、実際一つの資格を取るのに一体どれだけ金や時間がかかるのだろうか。
例えば、税理士を例に挙げて考えてみよう。
Aさんは、大学を卒業して、3年目の25歳。
会社勤めにもそろそろ飽きてきた。
ここらで、一念発起して何か資格を取ろうと考えた。
せっかく資格を取得するのだから、ゆくゆくは独立・開業し一国一城の主になりたいという夢がだんだん膨らんできた。
税理士の場合、仕事をしながらだと取得までに早くとも5~7年程度はかかる。
Aさんは、経理部門という部署で経理を担当しているので、決算時期以外は割と時間のやり繰りができた。
早々、資格の専門学校に入学し、税理士受験を目指した。
5年後の資格取得を目標にし、退社後毎週2回学校に通い1コマ当たり3時間の勉強をする、いよいよ受験生活が始まった。
税理士は、合格まで最低でも2500時間程度の勉強時間が必要である。
1年1科目取得という計画でも、1年500時間という勉強時間は確保しなければならない。
しかし、この500時間という数字が、確保するのにいかに困難な時間かわかるだろうか。
人間は、大学受験生でもないかぎり1年365日毎日、勉強することなどできない。
特に仕事を持っていれば、そこに必ず不測の事態が生じる。
つまり、学習時間が確保できない。
Aさんは、付き合いもそこそこに年間250日学習時間を確保したとしよう。
それでも1日にすれば約2時間である。
普通のサラリーマンがほとんど毎日、帰宅後2時間も机に向かえるだろうか。
それでもAさんは意志が強かったので、5年間この習慣を崩さなかった。
念願がかない、5年目30歳のAさんは税理士の5科目の試験科目に合格した。
Aさんが税理士取得に費やした期間は5年、費用は約100万円である。
この100万円は、1年間に20万円というもっとも安い受講料で試算したもので、模擬試験やオプション講義の費用は含まれていない。
賢明なAさんは、そのまま会社に残り今も独立・開業するそぶりは見せないが、一体彼は資格取得で何を得たのだろう。
今のところAさんは、定年後の備えとして税理士資格を位置付けているようだが、税理士試験に合格したからといって即独立・開業できる資格ではない。
会計事務所等に数年勤務して独立していくのが通常のケースなのである。
Aさんは、会社を辞めて飛び出す勇気は持っていなかった。
このように資格を取得しても即独立・開業しないAさんのようなケースは実際は多いのである。
今度はBさんという人のケースである。
Bさんの資格取得の動機こそAさんと似たり寄ったりのものだが、Bさんの場合はAさんと異なり税理士資格を夢見て早々と会社を退職してしまった。
Bさんは会計事務所に勤務しながら、税務実務を学び5年間税理士を目指して頑張ったが、いまだに科目が2科目しか取れていない。
最近では試験に対する気力も萎えてきてしまっている。
Bさんとしては今さら後戻りできないし、かといって年齢の点からも転職もできない状況である。
資格に人生を賭けてしまった良くないケースである。
ここで、話を戻すが一体資格とは、何年で、そしていくらをかけて取得すれば元が取れるのだろうか。
簡単なシミュレーションをしてみよう。
Aさんが税理士として、独立・開業した場合
Aさん30歳で資格取得後、5年間会計事務所勤務を経て35歳で独立・開業の場合
(1)開業後のAさんの平均所得を1000万円とする。
(2)65歳まで、現役で仕事を続ける。(この間、ブランクはない)
(3)会社員時代の平均年収を500万円とする。
A氏の生涯年収は、22歳から30歳までの会社務めの8年間の収入と税理士開業後の所得の合計ということになる。
5年間の会計事務所勤めの間の年収は生活できる程度として、ここでは考慮しない
一方、Aさんが資格取得後も会社勤めを続けて、定年まで働いてその生涯賃金が平均的なサラリーマン生涯賃金の3億円になったとしよう。
すると、税理士になった場合の年収と会社勤めの年収の差は、
34,000万円-30,000万円=4,000万円となる。
この場合では、少なくとも所得においてAさんにとって会社勤めより税理士になったほうがよかったということになる。
もっとも、この比較は定年後の年金を考慮に入れていないので厳密に言うとどちらが有利かはわからない。
また、最近では税理士も70歳過ぎまで現役で仕事をするケースも多く、Aさんが心身ともに健康ならば65歳以降も現役を続ける可能性は十分考えられる。
つまり、このようにすべて独立・開業にとって良い条件が揃い、やっとサラリーマンと互角の勝負ができるということである。
それほど、独立・開業は世間でいうほど甘くはないのである。
カテゴリー:仕事と資格の関係




