「できる人」はこうして時間をつくり出す
社会に出たビジネスマンが、新しいことを始めよう、こんなことを勉強しようと考えたとき、まず問題になるのは時間です。
推論を豊かにしたり、メタ認知を身につけるトレーニングは、毎日の生活の場を利用してもできます。
ところが、新たな知識の獲得、英語力のアップや資格取得の準備など、そのための時間を設けないとできない勉強も多々あるので、これはなかなかたいへんな問題です。
時間の捻出は「引き算方式」で。
優先順位をつけて合理的・効率的に。
いうまでもなく、だれにとっても1日は11四時間。
これを物理的に増やすことはできません。
まずは無駄な時間をなくすことを考えましょう。
そうはいっても、何をもって無駄な時間と定義するかは、難しい問題です。
睡眠を削れば精神的な不安定を誘発することにもなりかねないし、娯楽時間を削ることで逆に集中力が欠如することもあるからです。
したがって、「無駄な時間」の定義を行うなら、「勉強や仕事などに役立たない時間」とすることができます。
毎日の生活のなかで無駄な時間をなくすには、時間を使い方別にいくつかのグループに分類し、優先順位をはっきりさせることです。
そのなかで第一に優先すべきなのは、生きるために必要な時間です。
寸暇を憎しんで勉強したいという意欲がいくらあっても、睡眠時間や食事時間まで削ることには生活上無理があります。
生活の糧を得るための仕事時間も当然必要です。
これらは生きるために必要な時間なのだということを素直に認めて、省くべき無駄な時間とは明確に分けて考えるべきです。
すべてに優先されるこれらの時間も、たとえば睡眠時間を30分減らすといった形で時間を捻出する対策とすることができないわけではありません。
なかには、勉強時間を確保するために夜の睡眠時間を二時間減らし、その代わりに帰宅後に30分の仮眠をとるといった工夫をしながら能率を上げている人もいます。
しかし、こういう手法は、だれもが真似できるものではないでしょう。
睡眠時間というものは、意外に個人差が大きいものです。
実際に試してみなければ自分の集中力にどのような影響を及ぼすかもわからないので、一概にこうだということはいえません。
それでもあえてアドバイスを行うなら、自分に合ったベストの睡眠時間を知ること、それが無駄な時間を省く際のひとつのテクニックということはできます。
食事や仕事の時間もまたしかりです。
ファーストフードに頼って食事時間を短縮しても、栄養のバランスを崩してしまっては本末転倒です。
また、勉強の能率に合わせてフレックスタイムにしてもらう方法もありますが、それによって本業に悪影響が出ては意味がありません。
いずれにせよ、生きるために必要な時間を削る場合には、無理なくできるかどうかを基準に自分なりのやり方を見つけるしかありません。
生きるために必要な時間を最低限確保できたら、次に優先すべきグループはもちろん勉強の時間です。
帰宅後にきちんと勉強時間をつくるのは当然のこととして、古典的な工夫ながら、通勤中に本を読むなどというやり方も集中を維持できる人には有効です。
また、個人差はあるにせよ、トイレや風呂、ベッドに入ってから寝つくまでのちょっとした時間なども、やはり勉強時間として使うことができます。
集中が保てないのに無理して行うのは逆効果ですが、ちょっとした時間を使ってできる独自の効果的勉強法が見つけられれば、それにこしたことはありません。
最後のグループに分類されるのは、本当の意味での無駄な時間です。
意味もなくのんべんだらりとテレビを見たり、ゴロゴロしているだけの時間はやはり無駄以外のなにものでもなく、減らすように心がけるべきです。
誤解のないように断っておきますが、一見すると無駄に見えても、それが勉強や仕事の能率を上げるための休息になっている時間もあります。
こちらはあえて削る必要はありません。
現実問題として、心に余裕のない状態で勉強を続けていては、ストレスが高じたり、気が滅入ってかえって勉強に集中できない状況に陥ることがあります。
そんなときは能率維持の時間として、映画やゲームなど、好きな娯楽の時間を勉強のご褒美として用意したほうが意欲も持続するし、長い目で見れば効率的なのです。
私のいう無駄な時間とは、気分転換にもならない、本当の意味での無駄な時間であることをもう一度確認しておきたいと思います。
そもそも社会に出てからの大人の勉強は、忙しい生活のなかで時間をやりくりして行わなければならないたいへんなものです。
試験日が設定され、期日が限られている資格試験の受験勉強などを除いては、余裕をもって行うほうが成果も上がるはずです。
前にも触れましたが、結局、日々の成果を上げられるか否かを左右するのは、関心や興味を持続させられるかどうかです。
息がつまるようなやり方で無理矢理時間をつくり出しても結局は、肝心の勉強には集中できず、長続きもしなかった、ということになりかねないのです。
その意味では、自分なりのライフスタイルを優先するのも、ひとつの手です。
そのうえで、さきほどの時間づくりのアイデアをヒントにして、自分なりの勉強スタイルを築いていくのが理想ではないでしょうか。
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