海外取引も怖くない!ビジネス英語力獲得トレーニング
国際化・情報化社会の到来で、これまで以上に語学力が問われるようになっています。
「英語を第二公用語にすべき」という主張まであるくらいですから、英語力の向上によってビジネスチャンスを広げたい、自分の評価を高めたいという思いは、ビジネスマンならだれでも一度は抱いたことがあるはずです。
そんな夢を現実にしようと、英会話学校などに通いながら英語勉強に励んでいる人も多いようです。
しかし、社会のニーズは本当に「英会話」にあるのでしょうか?
むしろ、これからしばらくは書く英語力、読む英語力の要求が高まると私は考えていますので、この機会にあえてアドバイスをしておきたいと思います。
その根拠は、昨今著しい情報技術の進歩にあります。
情報伝達、情報検索の手段はいまではインターネットに依存する割合が高くなっています。
その結果、ビジネスの世界でも、じかに会ってコミュニケーションを行う機会は、かつてと比べると本当に少なくなりました。
とくに英語を使う国際間のやり取りになると、その傾向はいっそう顕著です。
電子メールを使えば、時差の、心配もなく、コストも国際電話よりはるかに安くつきます。
そのため、国際間のやりとりでは、いまでは電子メールが主流になりつつあります。
情報検索にしても、英語さえ読めれば、インターネットを通じて世界で最もアップトゥデイトな情報にリアルタイムで触れられるというメリットがあります。
英語の読み書きができることで受けられる恩恵は、社会のIT化が進むことで以前にも増して高まっているわけです。
日本の学校教育で行われている読み書き中心の英語は、「何年勉強しても会話ひとつできない」となにかと批判の対象にされてきたものです。
そういう意味で、「自分も英語コンプレックスから抜け出すことができなかったひとり」と自覚されている方は、みなさんのなかにも多いことでしょう。
しかし、IT化の進展は、そんな人たちが、受験英語を駆使して国際人に変身する千載一遇のチャンスなのです。
もっとも現実はそう甘くはなく、日本人の英語読解能力が想像しているほど高くないことは自覚しなければなりません。
それは、実際に英文を読ませてみれば一目瞭然です。
書く英語もしかりで、その場その場で適当な英文を引き出す能力を磨かないかぎりは、国際人への道のりは遠いといえましょう。
そうはいっても、受験英語をたっぷり勉強してきた日本人の読み書きの潜在能力は高いはずです。
努力次第で活路を開くこともできるでしょう。
それに、実用英語の読み書きに必要な文法は、おおむね中学卒業レベルか高一程度です。
「英語の成績が若かった」「英語はやっぱり苦手だ」と大げさに嘆くことはないのです。
それでは、実際にビジネスで使える英語力を上達させるためには、どのような勉強に励むべきでしょうか。
まず、インターネット時代の英語トレーニングとして私が提唱したいのは、徹底的に読みまくる勉強法です。
時間の制約もあるでしょうから、自分の興味がある対象や、現在の職業・専門領域に関するもの、あるいは読みやすい時事ネタなどから適当に材料を選んで、少しずつでも毎日継続して行うのが効果的です。
ここにあげた三つの分野には、ある共通点があります。
それは、書かれている内容がある程度想像できる、つまり背景知識がすでにあるという点です。
単語がわからなくても、ある程度まで勘に頼って読み進めることができれば、苦手な英語でも読み続けることは比較的楽です。
そのうえで、勘で読んだ部分をメモして覚えたり、ときには辞書で確認しながら知識を広げていけば、次第に英文の読解力も向上するというわけです。
この方法は、どんな場面でどんな単語が使われるかを知ることになるので、書く英語力の向上にもそのまま直結します。
同じ要領でメモをとりながら、フレーズ単位、文章単位で「これは使える」と感じた表現を覚える習慣を身につけると、書く英語の表現力もいっそう増すはずです。
以上の作業を通じて自分のなかに英語表現のストックがある程度たまったところで、今度は書くトレーニングのプロセスに入ります。
能力を飛躍的に向上させるためには、ここでもちょっとした秘訣があります。
私の場合、英語を書く能力が向上したのは、アメリカ人の精神分析スーパーバイザーとのディスカッションの資料用に治療記録を英文に直し続けたことと、英語の論文をいくつか書いたのがきっかけでした。
その際、エディターと呼ばれる人を紹介され、徹底的に添削をしてもらうことで「正しい書き方」を学んだわけです。
この経験を通じて知ったのは、下手でもいいからたくさんの英文を書き、ネイティブの人にそれを添削してもらうトレーニング法の驚くべき効果です。
指導してくれたネイティブの質の高さもさることながら、実際に自分で苦労しながら英文を書いたこともあって、このシチュエーションではこの表現を使うのが適当という「正しい書き方」の指摘が抵抗なく頭に入ってきました。
ちなみに、仕事で英文を書く機会がなかなかない人の練習法としては、インターネットのチャットの場を活用する方法があります。
これで、言いたいことを英文にする習慣をつくるのです。
これまで蓄えたフレーズや表現法(知識)を用いて言いたいことを文章にする(推論する)という作業過程は、認知心理学の思考トレーーングそのものです。
さらには、定型的な型にはまった英文を書き続けることで、表現方法を自分のものにすることもできます。
こうして書いたものを可能なかぎりネイティブに添削してもらうことで、学んだものが記憶に残りやすくなりますし、外国人にも受け入れられやすい表現を身につけることができるはずです。
なお、サポートしてもらうネイティブは、インターネットのチャットなどを通じて探すこともできます。
ただし、相手のレベルが低いとお粗末な英語力しか身につかないので、その点は注意を要します。
意外なことに、アメリカ人なのに、英語を書く能力がお粗末という人は少なくありません。
実際、私が紹介された先のエディターにしても、下手な英文を書くネイティブを添削指導したり、ネイティブが論文を発表する際に上手な英語に直してあげたりすることを本職としていました。
すなわち、ネイティブの助けを借りるこの種の勉強法では、添削をしてくれる相手次第で、得られる効果に大きな差が出てくるわけです。
留学生会館へ貼り紙をしてみたり、多少の出費を覚悟してでも「よいネイティブ」を探すことを心がけたいものです。
とにもかくにも、国際化社会のビジネスマンの強力な武器になる英語上達法は、受験英語で手慣れた「読める、書ける」能力を確固たるものにすることから手軽に始めることです。
それをクリアしていけば、「聞きとれない、しゃべれない」のコンプレックスから抜け出せる日も近いのではないでしょうか。
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