「大人の勉強」が豊かな人生を約束する
実力社会、競争社会の到来で、ビジネスマンにも新たな能力の開発やその能力を確かなものにする努力が求められるようになっています。
しかし、受け身に構えていてもある程度の系統だった勉強ができる学生時代とは違い、社会に出てから要求されるこのような努力は苦痛以外の何ものでもない、と感じられている方も多いことと思います。
ましてや「ビジネス心理戦」などと聞くと、よけいに気が重くなるかもしれません。
しかし、勉強は本当に「苦痛」なのでしょうか? そうではないはずです。
自分に合ったテクニックを身につけ、「わかる」体験さえできれば、それは「苦痛」から「楽しみ」に変えられるはずです。
それどころか、勉強を続けることはビジネス上のスキルアップにつながります。
そのことはすなわち、「ビジネス心理戦」を勝ち抜いていける自分をつくることにもつながるのです。
そのための「大人の勉強法」を紹介してきました。
ここで紹介した考え方やテクニックを実践すれば、必ずその効果を実感していただけるはずです。
ところで、「大人の勉強」にはこのほかにも大きなメリットがあると私は考えています。
ひとつは、中高年からの勉強は、脳の健康維持にきわめて有効な方法であるということです。
最近の研究では、脳細胞は使ってさえいれば一生涯発達を続けることがわかってきました。
神経細胞の変性によって生じるアルツハイマー型の痴呆や脳血管障害は別として、高齢になってからも明噺な頭脳を維持することは、誰にでも可能なのです。
人生80年時代、若い頃から勉強を続ける習慣を身につけておくことは脳の老化防止に有効、というわけです。
二つ目は、感情の老化予防の側面です。
じつは、年をとることによって起こる知的機能の低下は、一般に考えられているほどひどいものではありません。
それよりも、脳が老化することによる影響を受けやすいのは、むしろ感情面です。
脳の老化は、感情の切り替えや意欲をつかさどる前頭葉から始まります。
この部分の機能低下を防ぐには、感情を使うことが大切です。
年をとってもビビッドな感情をもち続けることが、脳の老化を防ぐというわけです。
もうお気づきのことと思いますが、本書で紹介した勉強法には、「共感能力」など、感情面のトレーニングが含まれています。
そうです。
感情も知識と同じくトレーニングできるものなのです。
また、自分なりに楽しんで勉強をすることが、その人の感情によい刺激を与えることはいうまでもありません。
このように、大人になっての勉強はいろいろな意味でたいへん有意義なことなのです。
現役のいまは、仕事上のスキルアップを目的に勉強する方が多いでしょう。
しかしこうして身につけた勉強の習慣とテクニックは、生涯を通じてあなたに豊かな人生を約束してくれるはずです。
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